ニュース速報

ビジネス

テスラ、テキサスとベルリンの新工場は大赤字=マスク氏

2022年06月23日(木)07時46分

 米EV大手テスラのイーロン・マスクCEOは、米テキサス州とドイツ・ベルリン近郊の新工場が「数十億ドル規模の損失」を生み出していると最近明らかにした。写真はテスラのロゴ。ニューヨークで2017年12月撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)

[サンフランシスコ 22日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、米テキサス州とドイツ・ベルリン近郊の新工場が「数十億ドル規模の損失」を生み出していると最近明らかにした。バッテリーの供給不足や中国の港湾施設の機能不全を巡る問題が原因という。

マスク氏は5月31日、同社公認のテスラ車オーナーのクラブのインタビューで「ベルリンと(テキサスの)オースティンの工場は目下、『火の車』の状況にある。本当にお金が大きな音を立てて燃えているようなものだ」と語った。インタビューは3部構成で、22日に最後の部分が公表された。

同氏によると、テキサスの工場の生産台数は「ごくわずか」にとどまっている。その理由として新型の「4680」バッテリーの増産が難航していることと、従来型の「2170」バッテリーの製造装置が「中国の港で動きが取れなくなっている」ことが挙げられた。

同氏は「過去2年にわたってサプライチェーン(供給網)寸断という全くの悪夢が続き、次から次に問題が起きている。われわれはまだそこから抜け出せない」と嘆いている。

また、テスラが抱える圧倒的に大きな心配事は「従業員に給与を払い、破綻を避けられるように、どうやって工場の操業を続けていくか」になっていると指摘した。

同氏は今週、10%程度の人員削減が必要との考えを示唆。それ以前には米国が景気後退(リセッション)に陥る確率は、回避できる確率より大きいとも発言している。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英金融市場がトリプル安、所得税率引き上げ断念との報

ワールド

ロシア黒海の主要港にウの無人機攻撃、石油輸出停止

ワールド

ウクライナ、国産長距離ミサイルでロシア領内攻撃 成

ビジネス

香港GDP、第3四半期改定+3.8%を確認 25年
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 5
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 10
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中