ニュース速報

ビジネス

FRB、最低23年末までゼロ金利維持を=ミネアポリス連銀総裁

2021年06月19日(土)05時22分

6月18日、米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、労働市場が新型コロナウイルス禍前の力強さを取り戻せるよう、少なくとも2023年末まではゼロ金利を維持することが望ましいという考えを示した。写真は2014年3月、カリフォルニア州を訪れるカシュカリ氏(2021年 ロイター/Lucy Nicholson)

[18日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は18日、労働市場が新型コロナウイルス禍前の力強さを取り戻せるよう、少なくとも2023年末まではゼロ金利を維持することが望ましいという考えを示した。

ロイターのインタビューで「大多数の国民は働きたいと思っている。彼らを見捨てる準備はできておらず、彼らに働くチャンスを与えたい」とした上で、「インフレ期待が固定されている限り、忍耐強く対応し、最大雇用を実現しようではないか」と語った。

最大雇用の達成には時間がかかり、最近のインフレ高進も一過性にすぎないと強調。物価上昇は経済の再開によって引き起こされており、供給制約(ボトルネック)が緩和されれば収束すると予想した。

また、雇用がコロナ前と比較して少なくとも700万人不足する中で「労働市場はなお深い穴の中だ」とし、最低でもコロナ前の水準を回復するまでは完全雇用を達成したことにはならないと主張した。

<非常に秩序立った方法>

こうした中、FRBが今週、量的緩和の縮小(テーパリング)の時期や方法を巡って議論の開始を決定したことについて、カシュカリ氏は「議論したりデータを見て慎重に調整するに当たり、パウエル議長は非常に秩序立った方法でわれわれを導いていると思う」と述べ、ほとんど違和感を示さなかった。

また、テーパリングに踏み切った場合、2014年当時と同様、国債と住宅ローン担保証券(MBS)を着実かつ予測可能なペースで縮小していくと予想。一部が提案するようにMBSの縮小ペースを速めても、住宅市場をやや冷やすくらいの効果しかないと警告した。

労働市場が実質的に進展しているかどうかの判断に必要なデータが出そろうのはおそらく9月以降になるとした。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル中銀、インフレ鈍化で2年ぶり利下げ 緩や

ワールド

ブラジル中銀総裁、インフレ目標に向けた進展状況に依

ワールド

米政権、ミャンマー人の保護資格を終了 安全に帰国で

ビジネス

日経平均は反発で寄り付く、米株高の流れ引き継ぐ ハ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 10
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中