ニュース速報

ビジネス

ドル下落、リスク選好度改善で 雇用統計注視=NY市場

2021年05月07日(金)07時12分

 5月6日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落し3日ぶりの安値を付けた。世界的にリスク選好度が改善した。2009年11月撮影(2011年 ロイター/Rick Wilking)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落し3日ぶりの安値を付けた。世界的にリスク選好度が改善した。投資家は7日発表の4月米雇用統計に注目している。

米労働省が6日に発表した1日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は49万8000件と、前週の59万件から改善。新型コロナウイルス感染の第1波を抑制するために生活に必須でない事業の閉鎖が義務付けられた2020年3月中旬以来の低水準となった。

これを受け、ダウ工業株30種が最高値を更新。金融株や工業株が買われた。

ドル指数は終盤で0.34%安の90.948。

4月米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸び予想が70万人─200万人超となっている。OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は、伸びが150万人を超えれば米債利回りが上昇し一時的にドルの支援材料になると述べた。

一方、英中央銀行(イングランド銀行)は6日、予想通り政策を維持した上で、今年の英経済成長率はほぼ第2次世界大戦以来の大幅な伸びになるとし、週間の国債買い入れ規模の縮小を決定。ただし金融引き締めには当たらないとも強調した。

エクスチェンジ・バンク・オブ・カナダの外為戦略部門責任者、エリック・ブレガー氏は、英中銀が週間の国債買い入れ規模を縮小したが、金融引き締めのシグナルではなく、ポンドへの影響は一時的にとどまったとの見方を示した。

終盤のポンドは0.15%安の1.3890ドル。

ユーロは0.44%高の1.2058ドル。対ポンドでは0.54%高の86.78ポンド。

カナダドルは対米ドルで3年半ぶりの高値。石油価格の上昇やカナダ中銀のよりタカ派的なガイダンスへのシフトが寄与した。

ブレガー氏は「カナダドルはファンダメンタルズでもテクニカルでも市場間の相関関係でも全てにおいて好調を維持している」とした。

暗号資産(仮想通貨)のイーサは3610.04ドルと最高値を更新。ビットコインは1.03%安の5万6919.50ドル。

ドル/円 NY終値 109.08/109.11

始値 109.10

高値 109.39

安値 109.01

ユーロ/ドル NY終値 1.2064/1.2068

始値 1.2041

高値 1.2071

安値 1.2039

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 9
    【クイズ】世界で最も1人当たりの「ワイン消費量」が…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中