ニュース速報

ビジネス

訂正(22日配信記事)バイデン氏、キャピタルゲイン増税提案へ 育児財源で約2倍に

2021年04月24日(土)00時13分

 バイデン米大統領は4月22日、所得が100万ドルを超える富裕層に対するキャピタルゲイン課税の税率を39.6%と、現行の2倍近くに引き上げることを提案する見通しだ。複数の関係筋が22日明らかにした。20日撮影(2021年 ロイター/Tom Brenner)

(英文の訂正により、最終段落のニューヨーク市の税率を「68.2%」から「58.2%」に訂正します。)

[22日 ロイター] - バイデン米大統領は、所得が100万ドルを超える富裕層に対するキャピタルゲイン課税の税率を39.6%と、現行の2倍近くに引き上げることを提案する見通しだ。複数の関係筋が22日明らかにした。育児や幼児教育分野などへの1兆ドル規模の歳出を賄うためという。

所得税の限界税率は37%から39.6%に引き上げる。

関係者によると、詳細はバイデン氏が28日に行う議会演説前に発表される。内容は数日内に変更される可能性もあるという。ホワイトハウス当局者は、最終的な増税案を巡りなお協議しており、富裕層に対する控除額の上限設定や相続増税などが検討されている。

ホワイトハウスのサキ報道官は、育児や幼児教育、国内労働者の競争力強化に向け投資を拡大するという大統領の決意は固いとした上で、政府としてまだ財源計画を確定していないものの「富裕層や余裕のある企業・事業者らが負担すべきだと大統領は考えている」と述べた。

20万ドル以上(夫婦合算で25万ドル)の所得に課せられる純投資所得税(NIIT)の3.8%を含めると、全体のキャピタルゲイン税率は43.4%に上る可能性がある。現在20万ドル以上の所得層に対する全体の税率は約23.8%。

報道を受け、この日の米株市場は大きく下げ、S&P総合500種は0.9%安で引けた。

キャピタルゲイン増税案の実現には議会での可決が必要で、野党・共和党からの支持は見込めそうにない。また、与野党が50議席を分け合う上院では、身内である民主党の全議員から支持を得られるかどうかも不透明だ。

ヘッジファンド、グレート・ヒル・キャピタルのトーマス・ヘイズ会長は「もし、議会で可決されたら、株式指数は2000ポイント値下がりするだろう」と懸念した。

フェデレーテッド・エルメスのポートフォリオマネジャー兼株式戦略担当のスティーブ・キアバロン氏は、バイデン氏の増税案を積極的な交渉戦術と捉えるべきだとし「望むもの全てを手に入れることはできないが、交渉の範囲を明確にするという考えで、少なくとも最初は最大で最悪、かつ最も大胆な政策提案が提示されると考えるべきだ。バイデン氏は39%の税率は無理でも、29%なら実現するだろう」と述べた。

タックス・ファウンデーションのエコノミスト、エリカ・ヨーク氏によると、この増税案で米国のキャピタルゲイン税率は世界的にも最高水準になるという。米国内では州や市が独自にキャピタルゲインに課税しているため、増税案が実現した場合、カリフォルニア州では合計税率が56.7%、ニューヨーク市は58.2%(訂正)になる。

*英文の訂正により、最終段落のニューヨーク市の税率を「68.2%」から「58.2%」に訂正します。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドルが対円で急落、一時約2円安の15

ワールド

アフガン作戦巡るトランプ氏発言に反発 欧州同盟国、

ワールド

伊首相、トランプ氏「平和評議会」規約修正求める 憲

ワールド

独首相、トランプ氏「平和評議会」に慎重姿勢 構造に
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優…
  • 8
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 9
    宇宙人の存在「開示」がもたらす金融黙示録──英中銀…
  • 10
    湿疹がずっと直らなかった女性、病院で告げられた「…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 6
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中