ニュース速報

ビジネス

ドル小幅高、英EU通商協議停止で=NY市場

2020年12月05日(土)07時17分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが2年半ぶりの安値更新後に上昇に転じた(2020年 ロイター/Gary Cameron)

[ニューヨーク 4日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが2年半ぶりの安値更新後に上昇に転じた。欧州連合(EU)を離脱した英国とEUとの通商協議が一時的に停止されたことを受けた。ただ、週間の下げは1カ月ぶりの大きさとなった。市場予想を下回った米雇用統計の市場への影響は限定的だった。

ドル指数は0.1%高の90.725。2018年4月以来の安値から切り返した。一方、週間では1.3%安と11月初旬以来の大きさだった。

英EU通商協議は4日、合意に至らず交渉を一時停止。12月31日の離脱移行期間終了まで4週間を切ったが、3分野で交渉が行き詰まっており、双方が互いに妥協を迫っているという。双方の交渉担当者は交渉の進行状況についてそれぞれの首脳らに説明する見込み。

米労働省がこの日に発表した11月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比24万5000人増と、前月の61万人増(改定)から伸びが大幅に鈍化した。新型コロナ感染が再拡大し、政府の財政支援に欠く中、雇用者の伸びは5カ月連続で減速し、5月以降で最小の増加となった。ただ、市場への影響は限定的だった。

ケンブリッジ・グローバルペイメンツの市場ストラテジスト、ドン・カレン氏は「外為市場の重要な2つの材料は変わっていない。米議会が追加刺激策を打ち出すとの見込みと新型コロナワクチン開発急進展への期待だ」と述べた。

雇用市場の軟化が示され、新型コロナ感染者は急増しているが、米連邦準備理事会(FRB)が早期に資産買い入れプログラムを拡大させる可能性は低い。米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁はこの日、FRBによる現在の資産買い取りペースは「快適」とした上で、今後数カ月間もそうした状況が継続する公算が大きいと表明した。ただ、追加緩和に反対しない考えも示した。

一方、米民主党のペロシ下院議長は4日、新型コロナウイルス経済対策法案を巡る協議に弾みがついていると述べた。上下両院の民主・共和両党の議員らは来週の議会通過を目指し、9080億ドル規模の超党派案の最終調整を進めているという。

ユーロは直近のドル安を最も享受した通貨の一つであり、今週に入り1.20ドルを突破。この日は一時1.2177ドルと2018年4月以来の高値を付けた。終盤は0.2%安の1.2118ドル。

対スイスフランでもドルは切り返し、約6年ぶりの安値0.8886フランから小幅高の0.8910フランまで上昇した。終盤は0.06%安の0.8903フラン。

ドル/円は0.3%高の104.15円。

ポンドは対ドルで0.2%安の1.3423ドル。

ビットコインは週初に2万ドルを試す場面があったが、この日は1万8906.54ドルとなった。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラク海域のタンカーで小規模爆発、イランが遠隔操作

ワールド

情報BOX:米・イスラエルのイラン攻撃後の中東にお

ワールド

米ウクライナ、3者協議延期・開催地変更を検討=ゼレ

ビジネス

イラン紛争、長期化ならインフレ押し上げと独連銀総裁
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    「え、履いてない?」モルディブ行きの飛行機で撮影…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 8
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 9
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中