ニュース速報

ビジネス

欧州投機的社債のCDS、週間上昇幅が3月以降で最大

2020年09月26日(土)01時40分

[アムステルダム 25日 ロイター] - 投機的(ジャンク)等級に格付けされた欧州企業のデフォルト(債務不履行)に備える保険であるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が前週末から急伸し、新型コロナウイルス危機を背景に金融市場が急落した3月以降で最大の上昇となった。

欧州では今週、新型コロナの急速な感染拡大を抑制する新たな措置が実施され、景気回復への懸念が浮上。これにより、欧米株式市場などリスク資産への売りが強まった。23日までの1週間でハイイールド債ファンドからの資金流出額は3月以来の水準に膨らんだ。

欧州の投資適格未満の企業グループの破綻リスクの目安となっているマークイット・アイトラック欧州クロスオーバーCDS指数は前週末から73ベーシスポイント(bp)上昇し369bpと8月上旬以来の高値を付けた。

同指数の週間の上昇幅は3月20日までの週以降で最大だった。

ただ、欧州のクレジット・アナリストによると、今週のリスク資産の下落は資金を引き揚げる動きというよりも調整に過ぎないという。

ABNアムロのストラテジスト、シャナワズ・ビマジ氏は、財政・金融両面での支援策により、パンデミック(世界的大流行)が始まった当初よりもデフォルト率が抑制されるとの見方が広がったことで、リスク資産をアンダーウエートにする正当性がなくなったと指摘。欧州の安全資産に対するハイイールド債のリスクプレミアムが500bpを超えれば、ハイイールド債をオーバーウエートにする投資家が増えるかもしれないと述べた。

BofAユーロハイイールドインデックス<.MERHE00>によると、リスクプレミアムは今週、431bpに上昇し、8月上旬以来の高水準となった。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 7
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中