ニュース速報

ビジネス

米鉱工業生産、6月は製造業指数が73年ぶり大幅伸び 自動車改善

2020年07月16日(木)03時05分

米連邦準備理事会(FRB)が15日に発表した6月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数が7.2%上昇し、予想の5.6%を上回った。ミシガン州ロムラスで昨年8月撮影(2020年 ロイター/Rebecca Cook)

[ワシントン 15日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が15日に発表した6月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数が7.2%上昇し、1947年以来73年ぶりの大幅上昇となった。予想は5.6%だった。新型コロナウイルス感染抑制策の緩和で自動車などの製造が上向いた。ただ、感染が再び拡大していることで先行き懸念が台頭している。

5月は3.8%上昇と改定はなく、2カ月連続での上昇となった。6月の水準は新型ウイルス感染拡大前の2月と比べると、なお11.1%低い水準にある。

オックスフォード・エコノミクスの米国エコノミスト、オーレン・クラフキン氏は、製造業の回復が部分的に経済再開が始まったころに比べてはるかに遅いペースで進むとし、「コロナ関連の不確実性が再燃したことで、急縮小した需要、供給網(サプライチェーン)の混乱、経済を巡る不透明感の高まりによる大きな下振れリスクが増すだろう」と指摘した。

6月は自動車・部品が105.0%と急上昇。前月の120%に続く上昇となった。ただ、新型ウイルス感染拡大前と比べると25%低い水準にある。

公益は4.2%上昇。鉱業が2.9%低下したことで、鉱業を含めた全体の鉱工業生産指数は5.4%の上昇にとどまった。前月は1.4%上昇していた。

設備稼働率は製造業部門で66.9%と、4.6%ポイント上昇。全体では68.6%と、3.5%ポイント上昇した。1972─2019年の平均は11.2%ポイント下回っている。

第2・四半期の製造業生産指数は年率換算で47.0%低下。第1・四半期は5.5%低下していた。米中貿易戦争も米製造業部門の重しになっている。鉱工業生産指数は42.6%低下。第2次世界大戦以降で最悪の落ち込みとなった。第1・四半期は6.8%低下していた。

INGのチーフ国際エコノミスト、ジェームズ・ナイトレイ氏は「設備投資に対するインセンティブは今のところほとんどない」とし、「これがより広範な回復の足かせになるとみられ、米経済が2022年末までに失われた生産の全てを回復すると思えない主要因だ」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国こそが「真の脅威」、台湾が中国外相のミュンヘン

ワールド

米中「デカップリング論」に警鐘、中国外相がミュンヘ

ビジネス

ウォルマート決算や経済指標に注目、「AIの負の影響

ワールド

ドバイ港湾DPワールドのトップ辞任、「エプスタイン
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 6
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 9
    【インタビュー】「4回転の神」イリヤ・マリニンが語…
  • 10
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 7
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 10
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中