ニュース速報

ビジネス

ドル小幅高、予想外の雇用統計に反応 上値は重く=NY外為

2020年06月06日(土)06時24分

ニューヨーク外為市場ではドルが小幅高。写真は5月26日撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[ニューヨーク 5日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが小幅高。朝方発表された雇用統計で雇用者数が予想に反して増加したことが材料となった。ただ米経済を巡る不透明感は根強く、上値は抑えられた。

5月の非農業部門雇用者数は前月比250万9000人増と、エコノミスト予想の800万人減に反してプラスに転じた。4月は約2070万人減と、1930年代の大恐慌以降で最大の落ち込みを記録していた。失業率は13.3%と、戦後最悪だった4月の14.7%から改善。市場予想は19.8%だった。

ドルは通貨バスケット<=USD>に対し0.18%高の96.93。週間では1.4%下落した。

ユーロ/ドルは0.38%安の1.129ドル。週間では1.73%上昇した。値上がりは3週連続。ドル/円 は0.44%高の109.61円。

マニュライフ・アセットマネジメントのポートフォリオ・マネジャー、チャック・トームズ氏は「予想を上回る雇用統計が材料になった。市場の反応から米経済の好転やイールドカーブ拡大が織り込まれているようだ」と述べる一方、経済の見通しを巡る不透明感や新型コロナ感染第2波への不安から上値は重かったと指摘した。

アナリストからは、今回のような雇用の伸びは続かない恐れがあるとの声が聞かれる。

ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同最高投資ストラテジスト、マット・ミスキン氏は「多くの好材料がすでに織り込まれる中、将来の景気回復期待が今まで以上に高まることを考えると、期待通りにいくハードルも上がるだろう」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、「ベネズエラへの一方的圧力に反対」 外相が電

ワールド

中国、海南島で自由貿易実験開始 中堅国並み1130

ワールド

米主要産油3州、第4四半期の石油・ガス生産量は横ば

ビジネス

今回会合での日銀利上げの可能性、高いと考えている=
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 5
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中