ニュース速報

ビジネス

軟調な米指標受けドル下落、円は地合い回復=NY市場

2020年02月22日(土)07時17分

 21日、ニューヨーク外為市場ではドルが広範な通貨に対し下落した。写真は2018年2月撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが広範な通貨に対し下落した。2月の米購買担当者景気指数(PMI)は新型コロナウイルスへの懸念の高まりを背景にサービス業と製造業がともに低調で、ドル売りにつながった。

IHSマークイットが発表した2月の米PMI速報値は、サービス業が49.4と、2013年10月以来の低水準、製造業は50.8と、19年8月以来の低水準となった。

こうした中、主要6通貨に対するドル指数は0.59%下げた。

ユーロは対ドルで0.68%高。IHSマークイット発表の2月のユーロ圏総合PMI速報値は51.6と、前月の51.3から上昇し、ロイターまとめたすべてのアナリスト予想を上回った。

テンパスのシニア外為トレーダー兼ストラテジスト、フアン・ペレス氏は「ユーロ圏が回復できる兆候がようやく見え始めた。動きは緩慢かもしれないが、米経済が停滞すれば、ドル相場の圧迫要因となる」と述べた。

円は前日の取引で10カ月ぶりの安値を付けたが、この日は安全資産への需要が増大したことで地合いを回復。対ドルで0.5%上昇した。

中国を発生源とする新型コロナウイルスの感染が日本や韓国でも拡大し、昨年10─12月期の日本の経済成長率が年率換算でマイナス6.3%となり、5四半期ぶりのマイナス成長に陥る中、円は週初から売られていた。

アクション・エコノミクスのマネジング・ディレクター、ジョナサン・コフトレイ氏は「基本的に円は明らかに売られる地合いにある」としながらも、「安全通貨と見なされる状況があるため、円はアウトパフォームする通貨の1つとなる」と述べた。

豪ドルは対米ドルで0.2%上昇。英ポンドは対ドルで0.72%上昇した。

ドル/円 NY終値 111.57/111.60

始値 111.87

高値 112.03

安値 111.49

ユーロ/ドル NY終値 1.0843/1.0847

始値 1.0804

高値 1.0863

安値 1.0797

(表はリフィニティブデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナに大規模攻撃、西部テルノピリで25人死亡

ワールド

ウクライナに大規模攻撃、西部テルノピリで25人死亡

ワールド

エプスタイン文書、米司法省が30日以内に公開へ

ワールド

ロシア、米国との接触継続 ウクライナ巡る新たな進展
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 6
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 7
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 8
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 9
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 10
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中