ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日続落、上海株安が重し TOPIX終値は1年4カ月ぶり低水準

2018年10月29日(月)15時40分

 10月29日、東京株式市場で日経平均は3日続落。直近大幅安の反動で買いが先行し、上げ幅は一時280円を超えたが、戻り売りに押され値を消す展開だった。写真は東京証券取引所で11日撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

[東京 29日 ロイター] -

東京株式市場で日経平均は3日続落。直近大幅安の反動で買いが先行し、上げ幅は一時280円を超えたが、戻り売りに押され値を消す展開だった。中国経済や欧州情勢が警戒される中、上海株が下落し市場心理を一段と悪化させた。後場寄り後は持ち直しの動きも見られたが戻りは鈍く、大引けにかけて再び軟化。TOPIX終値は2017年6月以来、1年4カ月ぶりの低水準となった。

下落率はTOPIXが0.40%と、日経平均(0.16%安)を上回った。セクター別では電気・ガス、空運、ノンバンクが2%を超す上昇となったが、景気敏感セクターは総じて軟調。ガラス・土石やサービス、精密機器、情報通信が下落率上位にランクインした。

好決算銘柄を個別で物色する動きは見られたものの、積極的に買い上がる姿勢は限定的だった。後場に上海株が下げ幅を拡大し、一時2%を超す下落。日本株にも売り圧力が強まり、日経平均は大引け前にこの日の安値を更新した。「日経平均は5日移動平均線を試すような動きもあったが、少しでも上がれば売り物が出る。企業決算に対する期待感も低下している」(内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏)との声が出ている。

個別銘柄では信越化学工業<4063.T>が大幅高。26日に発表した19年3月期業績予想と配当予想の上方修正を好感した。連結純利益は2700億円から2900億円に引き上げたほか、年間配当予想は180円から200円に増額。米国を中心に塩ビ・化成品事業、半導体シリコン事業が伸長しているという。同社株の上昇が日経平均を約25円押し上げる要因となった。

半面、マネックスグループ<8698.T>が急落。同社が29日に発表した決算資料によると、傘下の仮想通貨取引所コインチェックの18年4―9月期の税引前損益は8億4700万円の損失だった。体制整備のためのコストがかさみ、四半期ベースでは2四半期連続の損失となった。発表を受け失望売りが膨らんだ。

東証1部の騰落数は、値上がり638銘柄に対し、値下がりが1402銘柄、変わらずが69銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21149.80 -34.80

寄り付き    21323.61

安値/高値   21109.97─21465.99

TOPIX<.TOPX>

終値       1589.56 -6.45

寄り付き     1605.16

安値/高値    1587.79─1612.81

東証出来高(万株) 137332

東証売買代金(億円) 25060.39

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米上院、ウクライナ・イスラエル支援法案可決 24日

ビジネス

米、競業他社への転職や競業企業設立を制限する労働契

ワールド

ロシア・ガスプロム、今年初のアジア向けLNGカーゴ

ワールド

豪CPI、第1四半期は予想以上に上昇 年内利下げの
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 8

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中