ニュース速報

ビジネス

米1月耐久財受注+4.9%、10カ月ぶり大幅増 製造業底入れの兆し

2016年02月26日(金)02時06分

2月25日、米商務省が発表した1月の耐久財受注は前月比4.9%増と、昨年3月以来10カ月ぶりの高い伸びを示した。予想の2.5%増を上回った。写真は2015年8月、米ミシガン州で(2016年 ロイター/Rebecca Cook)

[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日公表した1月の耐久財受注は前月比4.9%増と、昨年3月以来10カ月ぶりの高い伸びを示した。幅広い分野で需要が増え、低迷している製造業にとって明るい材料となった。市場予想の2.5%増を上回った。

昨年12月の数字は5.0%減から4.6%減に改定された。

民間設備投資の先行指標とされている非国防資本財から航空機を除いたコア受注は3.9%増加した。前月の数字は当初の4.3%減から3.7%減に改定された。

1月の数字は、製造業の落ち込みが底を打った可能性を示す最新の兆しとなった。今月発表された1月の製造業生産も底堅く伸びており、製造業の雇用は2013年8月以来の大きな伸びとなった。

製造業は米経済の12%を占める。ドル高や世界需要の弱含み、原油安の影響を受けて油田サービスのシュルンベルジェや資源開発サービス大手ハリバートンなどの石油関連企業が投資を削減していることが引き続き逆風となっている。

また、企業が在庫解消に動いていることも受注の減少につながっており、製造業の重しとなっている。世界的な株安による金融市場のひっ迫も設備投資にとってリスクだ。

1月の耐久財受注の内訳は民間航空機が54.2%の急増。一次金属や組立金属製品、機械、電算機・電子製品、電機・家電も増えた。自動車・同部品は3.0%増加した。

国内総生産(GDP)算出に用いられるコア資本財の出荷は0.4%減だった。前月は0.9%増えていた。第1・四半期GDPの成長率は現在2%を超えると予想されているが、エコノミストらは、これを引き下げる可能性がある。昨年第4・四半期のGDPは0.7%増だった。

受注残高は0.1%増。前月の0.5%減だった。在庫は0.1%減で、前月の0.2%増からマイナスへと転じた。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ガザ停戦案、ハマスは修正要求 米特使「受け入れられ

ワールド

米国防長官、「中国の脅威」警告 アジア同盟国に国防

ビジネス

中国5月製造業PMIは49.5、2カ月連続50割れ

ビジネス

アングル:中国のロボタクシー企業、こぞって中東に進
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 2
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が知らないアメリカの死刑、リアルな一部始終
  • 3
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 4
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語…
  • 5
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 6
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 9
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言…
  • 10
    メーガン妃は「お辞儀」したのか?...シャーロット王…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が知らないアメリカの死刑、リアルな一部始終
  • 3
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 4
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 6
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 10
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 7
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中