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日経平均は3日ぶり反発、好需給背景に切り返す
3月11日、前場の東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。欧米株安を嫌気して朝方は売りが先行したが、良好な需給環境が下支えするとの見方から切り返した。都内で2月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 11日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。欧米株安を嫌気して朝方は売りが先行したが、良好な需給環境が下支えするとの見方から切り返した。前日に先物主導で下げた反動も出たという。建設、不動産、医薬品などが上昇。半面、石油関連株が売られた。
米早期利上げに対する警戒感から前日のダウ<.DJI>が300ドルを超す下げとなった流れを引き継ぎ、寄り付きの東京市場も主力銘柄を中心に売りが先行。序盤はトヨタ<7203.T>や三菱UFJ<8306.T>、日立<6501.T>などコア銘柄が軟調に推移した。
ただ下値では日銀や公的年金による買いに加え、個人投資家による押し目買いなどが期待され、指数は売り一巡後にプラス圏に浮上。日経平均は一時111円高となった。日経平均が前日までに直近高値から300円超値下がりしていた反動もあり、先物などへの買い戻しも指摘された。
また週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出に向けて、「プレミアムが付いた形で期先へのロールオーバーが順当に進んでおり、先高観につながっている」(国内証券トレーダー)との指摘もあった。
寄り前に発表された1月機械受注は3カ月ぶりに減少したものの、落ち込みが予測より小幅にとどまったことで「設備投資の底堅さが示された」(国内証券)としてポジティブ視する声も出ていた。
楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジストの窪田真之氏は、日本株の堅調な値動きに対し、「原油安・円安を手掛かりとする国内の景気回復と継続的な金融緩和、公的な買いが下支えする日本株は、世界のアロケーションのなかで相対的に選好されやすい」との見方を示した。
個別銘柄では、日進工具<6157.T>が続伸。10日、2015年3月期の年間配当予想を30円から40円に上方修正し、積極的な利益還元を評価する買いが入った。半面、クラリオン<6796.T>が続落。10日に2015年3月期の連結業績予想を下方修正し、嫌気された。
東証1部の騰落数は、値上がり996銘柄に対し、値下がりが696銘柄、変わらずが168銘柄だった。
日経平均<.N225>
前場終値 18757.55 +92.44
寄り付き 18604.87
安値/高値 18583.52─18776.95
東証出来高(万株) 97935
東証売買代金(億円) 11125.74
(杉山容俊)