ニュース速報

日経平均は大幅続伸、米中通商合意への期待 円安・上海株高も追い風

2019年03月04日(月)15時28分

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に続伸。終値で昨年12月13日以来となる2万1800円台を回復した。米紙の報道で、米中が3月中にも通商合意を結ぶ可能性があると伝わり、朝方から買いが先行。ドル/円が2カ月超ぶりの円安水準で推移したことや、上海株が一時3%超の上昇となったことも日本株の追い風となった。

市場からは、日本株のウエートを落とし過ぎた海外勢の買いや先物の買い戻しなどが入っているとの声が出ていた。

心理的節目の2万2000円に近づけば利益確定や戻り待ちの売りが出る可能性もある。「米中貿易摩擦の妥協成立への期待は維持されているが、このニュースは何度も出ている。知的財産の問題に踏み込んで工程表が見えてくるまで気が抜けない」(SBI証券の投資調査部長、鈴木英之氏)との指摘もあった。

TOPIXは続伸。業種別では、石油・石炭、精密機器、機械、電気機器などが値上がり率上位に入った。米ウォール・ストリート・ジャーナルが3日、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が3月27日ごろに首脳会談を開き、正式に通商合意を結ぶ可能性があると報じた。[nL3N20R032]中国関連や半導体関連などの景気敏感株に買いが入った。

半面、電気・ガス、輸送用機器、空運などが軟調。今後の日米交渉の本格化を控え、自動車株などが売られ相場の重しとなった。

個別銘柄では、内田洋行<8057.T>が大幅高。1日発表した2019年1月中間期決算(2018年8月―19年1月)で、連結純利益が前年同期比2.3倍の3億7800万円と順調だったことを好感した。ソフトウエアライセンス販売が好調のほか、働き方改革を背景に会議室運用管理システムなどの導入が進んだことも寄与した。

半面、スズキ<7269.T>は反落。同社のインド子会社マルチ・スズキが1日発表した2月の総販売台数が前年同月比0.8%減になったことが嫌気されている。加えてインドとパキスタンの緊張の高まりによるインド販売の減速懸念も出たもよう。

東証1部の騰落数は、値上がり1481銘柄に対し、値下がりが579銘柄、変わらずが72銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21822.04 +219.35

寄り付き    21812.81

安値/高値   21740.92─21860.39

TOPIX<.TOPX>

終値       1627.59 +11.87

寄り付き     1629.43

安値/高値    1622.38─1629.88

東証出来高(万株) 112781

東証売買代金(億円) 21536.58

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、高市首相の台湾発言撤回要求 国連総長に書簡

ワールド

MAGA派グリーン議員、来年1月の辞職表明 トラン

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 6
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 7
    Spotifyからも削除...「今年の一曲」と大絶賛の楽曲…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中