ニュース速報

欧州議会、ベネズエラ「暫定大統領」宣言したグアイド氏を承認

2019年02月01日(金)15時41分

[ブリュッセル 31日 ロイター] - 欧州議会は31日、ベネズエラの「暫定大統領」就任を宣言した野党指導者、フアン・グアイド国会議長の承認を巡る採決を行い、賛成439票、反対104票で承認した。マドゥロ政権への国際社会の退陣圧力が一段と強まった。

同日開かれた欧州連合(EU)外相会議でEUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は、ベネズエラの大統領選実施を目指し、欧州と南米の諸国がコンタクト(連絡調整)グループを発足させることを明らかにした。英国、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、ボリビア、エクアドルなどが参加し、90日以内に成果を出すことを目指す。

欧州議会は声明で、EU加盟28カ国に対し、ベネズエラで「自由で透明、かつ信頼の置ける大統領選挙」が実施されるまで、グアイド氏を「唯一の正統な暫定大統領」として承認するよう呼び掛けた。採決では88人の議員が棄権票を投じた。

EU加盟国では英国、フランス、ドイツ、スペインが26日、マドゥロ大統領が8日以内に選挙実施を表明しなければ、グアイド氏を暫定大統領として承認するとの立場を示していた。ただEUとしては、大統領選実施の期限は設定していない。

モゲリーニ氏によると、コンタクトグループは厳密には調停役とはならず、ベネズエラの野党とマドゥロ氏が距離を縮め、抑圧を回避し、新たな選挙の実施で合意できるよう調整役を担うという。90日以内に成果が出なければ、役割を終えることになる。

「ベネズエラを平和的かつ民主的な手法で、平和的かつ民主的な自由選挙に導くことが目的だ」と述べた。

モゲリーニ氏はまた、マドゥロ氏との対話で結果が出ない場合は、経済制裁の強化が選択肢になると警告した。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権

ワールド

米空港で最大20%減便も、続く政府閉鎖に運輸長官が
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中