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自動車大手幹部、米政権に貿易問題解消を要請 不確実性は重しと指摘
[デトロイト 14日 ロイター] - 自動車メーカー大手幹部は14日、政治的不確実性が業界全体に負担としてのしかかっているとし、貿易問題を解消し政府機関一部閉鎖を終わらせるよう、トランプ米政権と議会に要請した。
デトロイトで開催中の北米国際自動車ショーで、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)
米国トヨタ自動車販売のカーター上級副社長は、関税に絡むコストを受け、値上げを余儀なくされたことを明らかにした。さらに、関税の影響によって業界全体の販売価格が平均約600ドル上昇したと指摘した。
ゼネラル・モーターズ(GM)
GMのロイス社長はロイターに対し、こうした関税の影響は「向かい風」と強調した。
長引く米政府機関の一時閉鎖については、FCAのマンリーCEOが高利益率の大型ピックアップトラックの一部認可手続きが滞るといった影響が出ていることを明らかにした。
フォードのビル・フォード会長は、効率的な事業計画を策定できるよう、トランプ政権が米中貿易摩擦や北米貿易協定など、さまざな通商問題を解消することを望んでいると語った。
「解消されていない多くの懸案が存在する」とし、「われわれれが望んでいるのは確実性だ」と語った
さらに、貿易交渉に当たっているライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が業界の声に耳を傾けていると感じているが、問題解消の時期は不透明との見方を示した。
ハケットCEOもこれに先立ち、北米の新貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」によって誰もが恩恵を受けるとし、議会の承認を待っていると語った。
韓国現代自動車<005380.KS>北米事業のスミス最高執行責任者(COO)は、自動車メーカーは必要に応じサプライチェーンを調整できるようUSMCAを巡り透明性を求めているとし、「時間がかかり過ぎている」と述べた。
また、フォードには電気自動車(EV)および自動運転車といった新技術への投資と世界事業の立て直しが必要としたほか、健全なバランスシート維持と配当を確実にすることが求められているとの考えを示した。
フォルクスワーゲン(VW)