<韓国のポップス業界に強烈な変化球を投げ込んだソテジから30年...。メンバーらが語る、百花繚乱Kポップの未来について>

ソテジワアイドゥル(ソ・テジと仲間たち)──。そんなストレートすぎる名前の韓国の男性3人組が、「ナン・アラヨ(僕は知っている)」という、超ストレートなタイトルの曲をヒットさせたのは1992年のこと。

歌謡曲に重厚なリズムとラップを織り込んだ曲調は、韓国のポップス業界に強烈な変化球を投げ込んだ。Kポップの誕生だ。

それから30年余り。映画やドラマを含む韓流の追い風を受けて、Kポップはニッチなジャンルから、音楽やファッション、テクノロジーなど多くの分野に影響を与えるグローバルなトレンドへと進化した。

その特徴は、徹底的なビジュアル重視と、1曲にレゲエからEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)まで幅広いジャンルを盛り込む音楽的イノベーション、キレッキレのダンス、そして献身的なファンだろう。

アーティストはレコード会社や芸能事務所の下で長年の訓練に耐えてきた若者が多く、歌やダンスのほか、作詞作曲やプロデュースに関わることもある。そしてツアーやファンミーティング、オンラインで世界中のファンと直接交流する。

こうした多面的なプロモーションが、Kポップの世界的な台頭を可能にした。国際レコード産業連盟(IFPI)によると、2022年の世界のアルバム売り上げトップ10のうち8枚はBTS(防弾少年団)やStray Kids(ストレイキッズ)、ENHYPEN(エンハイプン)などのKポップ勢だった。

また、米ビルボード誌によると、Kポップの大手事務所であるハイブやSMエンターテインメント、YG、JYPの23年1〜3月期の株価は平均75.1%上昇し、欧米の老舗であるユニバーサル・ミュージックやワーナー・ミュージックの株価下落とは対照的な動向を示した。

12年にPSY(サイ)の「江南スタイル」が全米チャートをにぎわせて以来、Kポップはアメリカの音楽シーンでも常連となった。

BTSはグラミー賞にノミネートされ、BLACKPINK(ブラックピンク)は全米最大級の音楽フェス「コーチェラ」のヘッドライナーを務め、TWICE(トゥワイス)は28年ロサンゼルス五輪の開会式会場となるSoFiスタジアムのチケットを完売させた。

どれも少し前なら考えられなかった偉業だが、Kポップの進化は続いている。

いったい何がそんなに魅力なのか。これからどこへ向かうのか。そこで業界関係者のほか、TWICEやStray Kidsのメンバーに話を聞いた(全員が曲作りにも参加している)。以下はその抜粋。

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