<クリミア併合やドネツク樹立で重要な役割を果たし、マレーシア航空17便撃墜で終身刑を受けた大物テロリストが動画でプーチンを猛烈批判。勢いを増す反プーチン愛国主義勢力の意見を代弁した>

ロシアの軍事ブロガーでウクライナにとってはテロリストのイーゴリ・ギルキンは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵攻の進め方を痛烈に非難する見解を発表した。

イーゴリ・ストレルコフという名でも知られるギルキンは、元ロシア軍情報将校で、2014年のロシアのクリミア併合で重要な役割を果たし、ウクライナ東部ドンバス地域の紛争でドネツク人民共和国の武装勢力を組織した。

ウクライナにおけるロシアの軍事的失敗や、プーチンと軍司令官たちの欠点についてギルキンは鋭く、手厳しい評価を下した。

1月30日にSNSの「テレグラム」に投稿した動画で、ギルキンはロシアのいわゆる「特別軍事作戦」は、動員が進まないために「失敗」に終わることを2022年5月の時点で予測していたと語った。

この戦争の間に、海外からの物資の供給が途絶え、ロシアの製造業は「崩壊した」と彼は述べた。そして、戦争を遂行しているロシアの「将官と官僚」を非難した。彼の見解によれば、このような連中のもとでは、「本当の意味で動員も準備も行えないし、戦争もできない」

昨年夏と同じ泥沼へ

プーチンは昨年9月に動員令を発表したが、召集には「ブレーキ」がかかっている。総動員令を発令せずに部分動員に留めたからだ。ロシア軍は現在の兵員ではやっていけない、とギルキンは考えている。

「だからプーチンは特別軍事作戦の指揮から完全に手を引き、セルゲイ・ショイグ国防相に委任したが、ショイグの戦争準備はひどいものだった」とギルキン氏は言う。「あれを準備と呼べるかどうかさえ、わからないが」

「すべてが昨年の夏と同じ道をたどっている」とギルキンは言う。当時ロシア軍はウウライナの反撃で手痛い挫折を味わった。「戦いの場が(東部ドネツク州の)ピスキーではなく、バフムトになっただけだ」

昨年8月、ロシア軍はピスキーを掌握したと発表したが、ウクライナ側はこれを否定した。バフムトをめぐる戦いはもう数カ月にわたって続いている。

ウクライナのアントン・ゲラシチェンコ内務省顧問はギルギンの動画をリツイートし、「テロリストのギルキン=ストレルコフが、戦争の準備を怠ったロシア指導部とロシア軍を批判し、ロシアが戦争に負ける運命にあると予言している」とコメントした。

愛国で反プーチン