Courtney Rozen

[ワシントン 6日 ロイター] - 3日の米中間選挙で連邦議会の上下両院で過半数議席を獲得した民主党は、来年1月からの議会で、人工知能(AI)システムやデータセンター開発を対象とする多数の法案を提出する計画だ。議員や議会スタッフ、政策提言に携わる関係者らが明らかにした。

共和党主導の議会は主にAI開発の促進に力を入れ、技術の一部を制限する法案の可決を見送ってきた。民主党の計画はこうした方針からの大きな転換となる。

関係者によると、民主党はデータセンターに伴う電気料金の上昇から消費者を守る法案や、先端AIシステムに第三者による検証を義務付ける法案、AI企業が製品による損害の責任を問われる条件を明確にする法案を提出する計画だ。

ただトランプ大統領はAI技術への強制力のある規制を求める声を繰り返し退けており、同氏の在任中はいずれの法案も成立へのハードルは高い。

それでも民主党議員や政策提言を行う外部の関係者は、議会の委員会を握れば、法案の推進や業界首脳への証言の義務付けが可能になり、AIシステムが現実に被害をもたらした場合には対策への支持を広げられるとしている。

レイモンド・ジェームズの政策調査責任者エド・ミルズ氏は、危機が起きれば、AI規制に反対する大統領を押し切るだけの支持が集まる可能性があると述べた。「法案が成立する可能性は、人々が予想するよりはるかに高い」と語った。

毎年成立させる必要のある定例法案に民主党がAI規制を盛り込もうとする可能性もあるとの見方を示した。

<複数の法案提出へ>

上院多数党院内総務に就くとみられる民主党のシューマー上院議員は5日、ワシントンでのイベントで、データセンターの急拡大に伴うエネルギーコストの上昇から消費者を守ることが来年の優先課題の一つになると述べた。

民主党のAI政策を代表する議員の一人であるトラハン下院議員は、主要なAIモデルが安全基準を満たしているかを独立した専門家に評価させる法案を推進する計画だ。同議員の副首席補佐官フランシス・グルーバー氏が明らかにした。グルーバー氏によると、トラハン氏はAIシステムが有害な動作をした場合に、企業が責任を問われ得ることを明確にする法案の成立も目指す。

ミシガン州で上院選に当選した民主党のアブドゥル・エルサイド氏は選挙戦で、AI規制を監督し、AI開発企業を取り締まる権限を持つ独立機関の設置を訴えた。

民主党は新たに得る権限を使い、AI開発企業のオープンAIやアンソロピックなど、業界で最も強い影響力を持つ企業への監視も強める計画だ。

下院科学委員長への就任を目指す民主党のロフグレン下院議員は、民主党は「イノベーションを促しつつ、責任あるAI規制を整備する」ことに注力すると述べた。

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