Erin Banco Jonathan Landay

[ワシントン 3日 ロイター] - 米情報機関ではトランプ米大統領の2期目に議会や連邦政府内でイランなど世界的な脅威に関する情報の共有が滞り、一部では一時的に共有停止となっていたことが現職および元政府当局者ら8人への取材で明らかになった。

米情報機関における情報共有の停滞が明らかになるのは今回が初めて。元政府当局者や外部の専門家は、こうした情報共有の停滞により、政策決定者が米国の直面する脅威を十分に把握できなくなる恐れがあると指摘している。

ギャバード国家情報室(ODNI)長官の在任中、同氏の率いるODNIと米中央情報局(CIA)との間で深刻な対立が生じる中で問題が表面化した。6月のギャバード氏の長官辞任後に対立は和らいだが、衝突に起因する問題は残っているという。

米当局者2人によると、CIAは昨年、ODNI傘下の分析機関である国家情報会議(NIC)と共同での分析報告書の作成を停止。これにより、イランなどの問題について情報機関全体の見解を集約し、政策決定者に提供する報告書の数が減少した。ただ米情報機関の当局者1人によると、CIAはここ数カ月、一部の報告書について共同作成に再び参加し始めている。

また関係者2人によると、議員や議会スタッフは、2025年6月の米軍によるイランへの軍事介入後の数日間と、26年1月のベネズエラのマドゥロ前大統領拘束後に、ODNIから情報分析報告書を受け取れなくなった。ギャバード氏のチームは議員らが報道機関に情報を漏らしたと非難していた。

トランプ政権1期目に国家情報副長官を務めたベス・サナー氏は「こうした問題が積み重なっている。非常に複雑な世界において、政策決定者にはより高度で、きめ細かく、包括的な世界情勢の把握が必要だが、実際には入手できる情報が減っている」と述べた。

情報機関内部の問題は昨年、国家安全保障関連機関に対する大幅な予算・人員削減が進む中で始まった。対象にはODNIやCIAも含まれ、トランプ大統領は忠誠心に欠けるとみなした当局者の解任や、要職からの排除を進めていた。

元当局者2人と現職の米当局者1人によると、情報機関に残る一部の分析官は、政治的な報復を恐れ、ホワイトハウスの見解と食い違う分析を報告書に盛り込まないよう慎重になっているという。当局者らは、分析官がどのようなテーマを避けているのかについては明らかにしなかった。

CIAのリズ・ライオンズ報道官は、ODNIが主導する大統領向け日次情報ブリーフィングやNICを通じた情報評価の作成プロセスに、CIAは「全面的に参加している」と述べた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。