Selena Li
[香港 3日 ロイター] - 米シティグループの国際部門責任者エルネスト・トレス・カントゥ氏は、世界的なサプライチェーン再編を背景に、アジア企業による米国投資が今後も拡大を続けるとの見方を示した。投資は工場建設などの段階的なプロセスを経て積み上がっていくとしている。
ロイターのインタビューに応じたカントゥ氏は「韓国、台湾、日本企業には大規模な投資余力があり、米国向け投資は今後も継続する公算が大きい」と語るとともに、世界各国の企業による米国投資が活発化しており、北米での投資事業は2桁成長を維持していると明らかにした。
日本政府が表明した5500億ドル規模の対米投資計画に関連しては、シティとJPモルガンが日本企業のプロジェクト向け資金調達を支援している。韓国による3500億ドル規模の戦略投資パッケージについても、米政府が最近、最初の案件を発表した。
カントゥ氏は、対米投資プロジェクトは時間の経過とともに投資額が膨らむ傾向があると説明した。企業はまず用地を取得し、その後に工場建設や設備導入を進め、さらに操業開始後の日常運営にも資金を投じるためで「投資は継続的に増えていく」と述べた。
また多国籍企業は地政学的な混乱の中でも高い耐性を示しており「極めて迅速に」事業環境の変化へ対応していると評価した。
カントゥ氏はさらに、アジアを含む国際的な資金・貿易の流れが今後も拡大を続けると予想し、特に中国とインドを中心とする経済回廊が活発だと指摘した。2027年に発効予定の欧州連合(EU)とインドの自由貿易協定についても「多くのビジネス機会をもたらす」と見込んだ。
一方、中国から世界各国への事業展開も引き続き拡大しているとし、中国発の国際資金・商流は過去2年間、年率20%超のペースで増加していると言及した。
中国事業に関して、シティがこのほど100%子会社の証券会社設立認可を取得したことに触れ、大規模な法人取引基盤を活用し、中国国内市場における証券業務を拡大する方針を表明した。対象顧客は中国企業だけでなく海外企業も含まれるという。