韓国での突破口
市場調査会社カーイズユーによると、BYDは26年1月─9月に韓国で2万台超を販売し、トヨタ自動車と高級ブランド「レクサス」の合計販売台数を上回った。
ユジン投資証券のシニアアナリスト、イ・ジェイル氏によると、BYDは韓国で、安価なEVの需要拡大をうまく捉えることができた。米国とイスラエルによるイラン攻撃が始まって以来、ガソリン価格はほぼ10%上昇したが、現代自と起亜は主に高価格帯のEVに注力しており、3万ドル未満の車種はわずかしか提供していない。
「タイミングがBYDにとって最適だった」とイ氏は述べた。
吉利汽車傘下の最高級EVブランドを展開するジーカーは6月、SUV(スポーツ多目的車)「7X」の受注を韓国で開始し、年末までに最大14カ所のショールームを開設する計画だ。ロイターが確認した業界向け資料によると、奇瑞汽車(チェリー)は27年に韓国市場に参入する見通し。奇瑞はコメントを控えた。
小鵬汽車(シャオペン)は25年に韓国に現地法人を設立。リンクトインの求人情報によると、同社は現在、販売網を構築する人材を募集している。小鵬はコメントを控えた。
韓国の自動車メーカーは懸念を強めている。韓国自動車モビリティ産業協会のチョン・デジン会長は、韓国製EVへの税制優遇措置を求めている。
自動車メーカーは「非常に切迫している」と同氏は述べた。
手ごわい日本市場
日本市場は、中国メーカーの忍耐力を試す場となるかもしれない。
日本では、外国メーカーが乗用車販売に占める割合はわずか約6%で、トヨタが技術を先導してきたハイブリッド車が人気を集める。
日本と中国の関係は、中国に対してより強硬な姿勢を取る高市早苗首相の就任後、緊張が続いている。
今年の米ピュー・リサーチ・センターの調査によると、日本人の約88%、韓国人の約71%が中国に否定的な見方を持っている。販売会社BYDオートジャパンの広報担当者は、外交上の緊張は、日本におけるBYDの販売やショールーム来場、顧客からの問い合わせに特段の影響を与えていないと述べた。