Andrea Shalal
[アトランタ 30日 ロイター] - ルビオ米国務長官は30日、アトランタで開かれた20カ国・地域(G20)外相会合の冒頭で、一連の危機が世界の経済秩序に深刻な脅威をもたらしていると警告し、地政学的な安定と経済的な繁栄の拡大に向けて協力するよう呼びかけた。世界はエネルギー・食料供給や貿易、航行の自由を脅かすさまざまな危機に直面していると指摘した上で、「われわれには、それぞれの国を代表し、互いに協力して新たな危機への対応を調整し、共通の利益を守る責務がある。地政学的な安定の拡大と、首脳らが取り組む幅広い経済的繁栄の課題に向けた環境を整えることができる」と語った。
今回の会合は2日間の日程で開かれる。
しかし、会合にロシアのラブロフ外相が参加したことに、多くのG20外相が反発。ウクライナと中東の戦争を巡る深い溝が一段と広がっており、専門家や外交官は会合で実質的な進展が妨げられる可能性があると指摘する。
ラブロフ氏の参加を批判してきたカナダのアナンド外相は、冒頭の全体会合を欠席した。同氏の報道官によると、モントリオールでのカナダ・欧州連合(EU)首脳会議に出席していたため、到着が遅れているという。
南アフリカの外相も欠席した。2026年の議長国である米国が招待しなかった。
欧州の一部当局者がラブロフ氏との写真撮影に応じないと表明したことを受け、恒例のG20集合写真の撮影はルビオ氏の公式日程から外された。西側の外交官によると、オーストラリアとカナダを含む参加者の3分の1が反対した。
ドイツのワーデフール外相は記者団に対し、集合写真の撮影自体が取りやめになるとの見通しを示した。「欧州のパートナーとラブロフ氏が一緒に集合写真に収まることは決してない。29日に述べたように、ロシアと通常通りに付き合うことはできない」と語った。
米国は、重要鉱物に対する中国の支配に対抗する連携を構築する一方、同盟国の関心を貿易不均衡に向けようとしてきた。しかし、多くのG20加盟国にとって最大の懸念は依然として戦争とその経済的な影響だ。
オバマ政権時代に米国務省のチーフエコノミストを務めたハイジ・クレボレディカー氏は、G20加盟国のロシア、中国や、ブラジルやインドなどの中堅国が米中の戦略的競争への対応を模索する中、「これまでにないほど分裂が深まっている」と指摘した。過去10年余り、主要7カ国(G7)は少なくとも「G20に臨む前に共通の方針で合意していたが、今はそれすらできていない」と述べた。