※弁護士が選ぶ“労働部門”のベスト弁護士が、身近な職場トラブルを解説。スキマバイトなど新しい働き方、お金の問題も扱った新刊『職場のトラブル即解決!あなたを守る労働法』(佐々木 亮・著、徳間書店)より一部抜粋。
ハラスメント裁判の実態
不当解雇や残業手当未払い、ハラスメントなど労働事件の裁判では相手にどのようなお金が請求できるのでしょうか?
未払い賃金や未払いの残業代、損害賠償、慰謝料など、事件ごとに請求できるお金は違います。
たとえば、不当解雇の事件では、解雇が無効であるとして、まだ社員としての地位があるという確認の請求をすることになります。それと併せて、解雇期間中の給与(バックペイ)の請求もできます。
また、未払いの残業代の請求では基礎賃金額と、残業時間によって金額が決まります。その額は数十万円から数百万円になることが多く(時には1000万円台になることも!)、遅延損害金として退職者には年利14.6%、在籍中は年利3%が上乗せされることもあります。
ハラスメント裁判では損害賠償や慰謝料はハラスメントの加害者と会社の両者に請求できます。
加害者にはハラスメント行為によって精神的苦痛を負ったとして、その精神的苦痛に対する慰謝料のほか、通院が必要になった場合には治療費や休業損害なども請求できます。
会社にも、損害賠償として、慰謝料、治療費、休業損害が請求できます。会社には社員が安全、健康に働ける環境を整える安全配慮義務があり、ハラスメントを放置したのは安全配慮義務違反になるからです。