ところが現実は厳しい。フルタイムで働く既婚男女の週の平均家事時間は、男性が5.7時間なのに対して女性は22.0時間(2022年のISSP調査)。男性の分担率は、5.7/(5.7+22.0)=20.6%。フルタイムの共稼ぎ夫婦でも、夫の家事分担率は2割でしかなく、8割を妻が担っている。

<表1>は、同じやり方で計算した夫の家事分担率の国別ランキングだが、日本は21カ国の中で見事に最下位となっている。4割~5割が国際標準であるのに対し、2割というのはあまりにも低い。フルタイムの共稼ぎ夫婦でこれが現状だ。

日本の女性の家事時間が長いことにも注意すべきで、フルタイム就業に加えてレベルの高い家事をせっせとこなしている日常が想像される。上記は家事時間のデータだが、育児も加えると男女の差はもっと大きくなるだろう。スポーツ庁の調査が示しているように、運動をする時間など取れず、体力も低下するわけだ。

海外の人はこうも思うだろう。「日本の女性は、結婚した後もフルタイム就業を続けるとなると、仕事・家事・育児の重い負担を強いられる。結婚して子を産もうとは思うまい」と。夫婦を取り巻く経済状況、また女性の意識の上でも「フルタイム共稼ぎ」の時代になりつつあるのに、家庭内の性役割分業は旧態依然のまま。未婚化・少子化の原因は、こういうギャップにあるとも言える。

<資料>
総務省「就業構造基本調査」
「ISSP 2022 - "Family and Changing Gender Roles V"」の個票

【グラフ】30代~40代既婚女性の就業状況(東京)
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