<在留資格「経営・管理」の資本金要件が6倍になり、常勤職員の雇用、日本語能力も求められるようになった。「不良外国人」排除の妥当な措置か、根拠なき「嫌外国人」政策か>

私が暮らす大久保は、中華や韓国料理のほか、ベトナム料理、ハラール料理、インド・ネパール料理など、まさに世界の食卓とも言える街だ。ただ、客のまばらな小さなカレー店を見るたび、これでどうやって食べているのか不思議だった。

聞いたところでは、来日のために300万円を費やし、借金を抱えながら店を運営しているネパール人もいるという。そんな彼が少ない稼ぎでも踏ん張れるのは、家族を呼び寄せられるからだ。家族が工場などで働けば一家の収入が増え、大金を母国に送金することもできる。

昨年10月、飲食店や企業の経営者向け在留資格「経営・管理」の資本金要件が500万円から3000万円へ引き上げられた。加えて常勤職員の雇用や日本語能力も求められる。小さな店には極めて高いハードルだ。高市政権による外国人受け入れ要件の厳格化がいよいよ始まった。

果たしてこれは「不良外国人」を排除するための妥当な措置なのか、それとも、根拠なき「嫌外国人」政策なのか。

外国人による家族の呼び寄せは合法であり、資格外活動の許可を得れば週28時間以内の労働も認められる。前述のネパール人のつつましい夢も決して違法ではない。

問題は、在留資格の取得そのものを目的とする実態の伴わない商売や技能実習だ。実際、怪しいケースは少なくない。なかでも露骨なのがペーパーカンパニーだ。

「一刀切」切られる側の事情は顧みられない
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