『GTA VI』のたった一つの顔が検閲の試金石になり得る
毛沢東の肖像は、中国ではとりわけ扱いが敏感であり、その歴史的評価に異論を挟むことはまったく許されていない。
彼の歴史上の行為に疑問を呈した作家や芸術家は、検閲を受け、投獄されてきた。それ以上にひどい目に遭ってきた者もいる。
2018年には、「英雄および烈士」への中傷を違法とする法律が制定された。対象には共産党の人物だけでなく、より近年の犠牲によって国家から顕彰された人々も含まれていた。2021年には別の法改正によって、中国の刑法上の犯罪とされ、最高で懲役3年が科されることになっている。
たとえロックスターが本当に毛沢東を意識していたとしても、同社に失うものはない。そもそも中国本土市場には正式に参入できておらず、食料品店の店主の顔を別のものに変更する動機もない。
一方、中国のゲーマーたちは、一世代を代表するような作品を遊ぶ機会を逃す可能性がある。
『GTA VI』が何らかの理由で問題視されるようになれば、中国政府がVPN事業者に対し、ユーザーからロックスターのサーバーへのアクセスを遮断するよう求める可能性もある。
中国のゲーマーがさらに恐れている現実的な可能性は、国家による検閲でライブ配信が規制されたり、Bilibiliなどの動画共有サイトからゲームプレイ映像が削除されたりすることで、関連コンテンツに非公式にアクセスする機会が減ることである。
もちろん、何も起こらない可能性もある。そして、中国のゲーマーたちが自己検閲を続けるのであれば、本当に何も起こらないのかもしれない。
夢の「最強計算機」が実用化へカウントダウン。医療・通信・金融・AIはこう変わる