新たに公開されたロックスター社の『グランド・セフト・オートVI』(『GTA VI』)の映像をめぐって、最も興味深い反応を見せたのは中国のゲーマーたちである。だが、その反応はゲームそのものとはほとんど関係がなかった。
中国のゲーマーはすでに規制をかいくぐって『グランド・セフト・オート』シリーズをプレイしている。しかし、今回はそもそもプレイできなくなるのではないかと心配する者まで現れている。その理由はなんと、毛沢東にそっくりなNPCが登場するからである。
『GTA VI』のPVには、映像が始まって約12分のところで、ショットガンを手にしたアジア系に見える男性が食料品店から飛び出し、逃走する主人公たちに向けて2発を発砲するシーンがある。その姿は、文化大革命が始まる前の1960年代半ば、毛沢東がライフルの照準をのぞき込んでいる白黒写真のポーズに似ていた。
このPVが転載された中国の短編動画アプリ「Bilibili」では、たった5秒ほどしかないこの場面に差しかかると、「来るぞ」というコメントを皮切りに、「誰だ?」「この顔、マジで????」「髪型」「あの人にそっくり」「言うな、言うな」「ゲームを遊べなくなるようなことはするな」「なぜか妙に見覚えがあるのはなぜだ?」といったコメントが流れた。どれも妙に遠回しな内容だ。
誰もその名を口にしてはいなかったが、全員が同じことを考えていた。ロックスターは、ゲームに毛主席を登場させたのか。ロックスターが毛沢東を意図的に出演させた証拠はなく、誰もがその男性が毛沢東に見えるわけでもない。
しかし中国のゲーマーたちは、真偽を確認するため、その場面を何度も見返したようだ。そして、政府が介入するより先に、すでに自分たちで自分たちの発言を検閲しているようだった。
あるユーザーは「単なる年老いたトミーではないのか?」と無難な説明を提示した(トミーは2002年発売の『グランド・セフト・オート・バイスシティ』の主人公)が、それは違うだろう。