[マドリード 11日 ロイター] - スペイン国防省の報道官は11日、中国国有自動車メーカーの上海汽車集団(SAIC)が北西部ガリシア州に自動車工場を建設する計画を承認すると述べた。予定地は海軍基地に近接していることから潜在的な安全保障上のリスクが指摘されていた。

スペインへの工場建設を目指す中国系自動車・バッテリーメーカーは増えている。

SAICが建設予定の工場では、MGブランドの自動車を年間最大12万台生産する予定で、2027年に着工し、28年から操業を開始する計画だ。

しかし、スペイン紙のエル・ムンドとエル・パイスは10日、スペイン海軍の主要港であり、北大西洋条約機構(NATO)の任務に参加するF-100フリゲート艦の整備拠点でもあるフェロールから5キロメートルの場所に建設される同工場からのスパイ活動のリスクについてスペインの諜報機関が内部報告書で警告していたと報じた。

2紙は匿名の軍関係者の話として、当局者がSAICが海軍の日々の動向に関する機密情報を入手する可能性があることを懸念していると伝えた。

この報道について問われたガリシア州政府の報道官は、スペインのロブレス国防相が11日にガリシア州知事に連絡を取り、この工場建設計画が閣議に提出された際には支持することを保証したと述べた。

同報道官は、国防省が数カ月にわたりSAICと交渉しており、「安全保障上の懸念はない」との立場を示していると述べた。

国防省の報道官はロイターに対し、この立場を確認するとともに、同建設計画は戦略投資委員会の承認対象となり、同委員会が安全保障などの事項について条件を付す可能性があると述べた。その場合に具体的にどのような条件を求めるかについては言及しなかった。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。