Doyinsola Oladipo

[ニューアーク(米ニュージャージー州) 11日 ロイター] - ダフィー米運輸長官は11日、トランプ大統領を乗せた大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」が先週、首都ワシントン近郊のレーガン・ナショナル空港付近を飛行した際に、離陸した旅客機に接近した事案を受け、関係機関の間で指摘された通信上の問題の改善に取り組んでいると明らかにした。

今回の事案では、通常はマリーンワンの運航時に商業便の発着が停止される中、なぜ旅客機の離陸が認められたのかについて疑問が浮上。米国では近年、航空安全への懸念や、慢性的な人員不足に直面する航空管制業務への負担を巡り、航空関連の事故やトラブルが相次いでいる。

ダフィー氏は東部ニュージャージー州のニューアーク・リバティー国際空港で記者団に「通信上の問題があった」と認めた。その上で問題はマリーンワン運航チームと米連邦航空局(FAA)の担当者レベルの連携に関するものだったと述べるとともに、現在は上位レベルに引き上げて対応しており、FAAやホワイトハウスと協力して解決策を検討していると付け加えた。

ダフィー氏とベッドフォードFAA長官は同日、空港の滑走路安全性向上を目的とした新型地上監視レーダーの導入を記念するイベントに出席した。

新システムにより航空管制官が地上の航空機や車両をより正確に把握できるようになると説明したダフィー氏は「より強靱なシステムだ。夜間や悪天候時に管制塔から地上の状況を直接確認できない場合でも、管制官が状況を把握できる」と強調した。

FAAによると、全米で最も利用者の多い44空港に計53基の地上監視レーダーを配備する計画で、航空管制システム全体の近代化の一環として2028年までの完了を目指している。

ベッドフォード氏は、今後20年間で航空需要が大幅に増加するとして、航空分野へのさらなる投資の必要性を力説。「今年は全米で約10億人の旅客を輸送し、約1800万便の飛行運航が見込まれる。今後20年間で旅客数は20億人規模に倍増するだろう」と語った。

FAAは現在、数千人規模の航空管制官を採用しているほか、老朽化した航空管制用通信インフラやレーダー監視システムの更新に数十億ドルを投じている。ニューアーク空港や首都ワシントン周辺の航空交通を管轄するシステムでは、これまでに大規模な障害も発生していた。

米運輸省報道官によると、約4000人の航空管制官候補が訓練を受けており、新たに採用された約2000人も近く訓練を開始する予定。また同省が実施したビデオゲーム愛好者向け採用キャンペーンでは、数千件の応募の中から約75人が訓練を受けている。

ダフィー氏は空港施設の老朽化にも言及して「1960年代から1970年代に建設された管制塔では雨漏りなどの問題が頻繁に報告されている」と指摘。管制塔整備のため追加で200億ドルを希望しているが「100億ドルでも受け入れる。できれば今年末までに予算を確保したい」と話した。

FAAは、28年末までに光ファイバー、衛星通信、無線を活用した高速ネットワーク接続5000件、新型無線機2万7000台、最新型レーダー612基を導入する計画としている。

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