兵庫県の甲子園大学が学生募集停止を発表した。2024年春の入学者は2つの学部を合わせて77人で、定員260名の3割にも達していない(『大学の真の実力2025年度用』旺文社)。経営は非常に苦しかったようだ。

全国を見渡せば、同じような苦境にある大学は他にもある。まさに倒産予備軍と言ってよく、在学生への影響を極力抑えつつ、いかにして撤退するかを考えていることだろう。財務省の審議会も大学数削減を提言し、2040年までに少なくとも250校の私立大学の削減が必要だとしている。そうなれば、私立大学は現在の6割ほどに減り、地方では私立大学がゼロの県も多くなる。教育機会の地域格差が開き、かつ若者の都市集中がますます進むと、文科省は慎重論を崩していない。

このような状況になっているのは、言わずもがな18歳人口が減り続けているためだ。その速度も凄まじく、団塊ジュニア世代のピーク時の1992年では206万人だったが、2025年では110万人。30年余りでほぼ半減したことになる。その一方で、1990年代以降、大学増設抑制政策が緩和されたことで大学入学者の数は増え続けている。

18歳人口と大学入学者数の推移をグラフにすると、<図1>のようになる。18歳人口は団塊と団塊ジュニアの世代の2コブがあり、後者が過ぎた後は減少の一途をたどっている。対して大学入学者はコンスタントに増え続け、2025年現在では64.6万人。18歳人口の58.6%にもなる。これが大学進学率で、同世代の6割が大学に行く時代であることの表現だ。

今後はどうなるか。18歳人口は公的な推計値が公表されているので、これに基づいてグラフを延ばしてみると今よりも更に減る。大学入学者の今後は分からないが、今のペースで行くと2050年頃には18歳人口とくっつきそうだ。

<図1>をよく見ると、今後の18歳人口は2033年から右下がりの傾斜が大きくなる。18歳人口が毎年3~4万人減る「崖」の局面として、関係者から恐れられている。この「崖」が終わるのは2041年で、18歳人口は71万人となることが見込まれる。

大学進学率が現在のままなら2041年には大学入学者数は約6割に
【関連記事】