※この記事は後編です。前編「「戦後も日本は敗け続けてきた」──船橋洋一が問う「7つの敗戦」と失敗の本質」はリンクからご覧ください。
──トランプ大統領は「ドンロー主義」で、アメリカの外交安全保障資源を米州大陸に集中しようとしている。日本はどう付き合うべきか。
アメリカが世界でリーダーシップを発揮してアイデアも提供し、(他国は)それで右へ倣え、というような今までの国際秩序やルールはもはや望めないかもしれない。
同盟もその都度、双方のバーゲン(駆け引き)で物事を進める、よりドライな関係になっていくのではないか。それを前提に、しかしなお日米は相互に必要な関係だとアメリカ人に感じさせ、西太平洋、インド太平洋へのアメリカのコミットメントを継続させる必要がある。それが日本外交の重要な役割だと思う。
──新著ではmixi、ライブドア、ウィニー事件など、日本のインターネット産業の転機となった出来事を数多く取り上げている。なぜ日本は「ネット敗戦」したのか。
背景にはさまざまな要因があるが、大きかったのはグローバル化だ。冷戦が終わり、それまで自由主義陣営の市場としてはほとんど存在感のなかった中国などが世界市場に入ってきた。その結果、英語圏の15億人、中国は14億人という巨大な市場を誰が取るかという競争になった。
インターネットはネットワークそのものなので、スケールが決定的に重要になる。その2つの巨大市場を誰が押さえるかという競争になった時、日本のネット企業は世界市場を前提にするビジネスを展開できなかった。