消費税「実質ゼロ化」で買われる株

食料品の消費税率について、来年4月から2年間限定で1%に引き下げ、実質的な「ゼロ化」を目指すという案が、超党派による「社会保障国民会議」の実務者会議で浮上し、株式市場でも大きな注目を集めています。

消費税の実質ゼロ化は、物価高にあえぐ家計への強力な支援策となるだけでなく、消費喚起を通じて食品各社の業績を下支えする大きな恩恵になり得ます。そうした期待感から、日本ハム<2282>や明治ホールディングス<2269>、味の素<2802>といった主要な食品株が買われ、相場を力強く牽引する場面も目立ってきました。

食品業界を巡る事業環境そのものにも、明るい兆しが見え始めています。

これまで食品各社は、長期化する原材料価格の高騰や物流コストの上昇という強い逆風にさらされてきました。しかしここへきて、中東和平に向けた期待感などから原油価格が下落傾向に転じており、企業の頭を悩ませていたエネルギーや物流面のコスト懸念がようやく落ち着きに向かいつつあるのです。

期待される雪印メグミルクの「技術力」

そんな追い風も吹く中、改めて注目を浴びているのが乳製品大手の雪印メグミルク<2270>です。牛乳やバターなどの乳製品、ヨーグルトなどの市乳、粉ミルクのほか、酪農を根底から支える飼料・種苗事業まで4分野を展開する、食卓でもおなじみの食品会社ですが、今後は「機能性素材」が企業の成長を牽引すると期待されています。

雪印メグミルクはもともと生乳という自然の恵みを扱い、その中に含まれる微量な成分を安全かつ効率的に抽出・精製する高度な技術を得意としてきました。

とりわけ「乳」のサイエンスを極限まで精密化させた結晶と言えるのが、同社が発見した微量タンパク質「MBP(ミルクベーシックプロテイン)」です。骨の代謝、特に骨を形成する細胞を活性化させ、骨を壊す細胞の働きを抑えるなど骨密度を高めるこの機能性素材は、超高齢社会を迎えた日本や先進国で大きく注目されているのです。

さらに、蓄積された「ガセリ菌SP株」などの乳酸菌ライブラリーと、内臓脂肪低減などの機能性表示食品の開発力も、強みのひとつです。目に見えないレベルの微生物や成分をコントロールする技術力が、予防医療やウェルビーイングを支える先端素材として世界からも高く評価されています。

増収増益が見込まれる業績と、上昇基調だが割安さもある株価
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