リオネル・メッシがワールドカップ(W杯)のトロフィーを高く掲げたのは、前回2022年のカタール大会。彼を擁するアルゼンチンがフランスを破った決勝は、世界で15億人が見た。
全てが詰まった試合だった。世界的な強豪国同士の激突、まだ力が残っていることを証明したレジェンド、全盛期を迎えたフランスの若き怪物キリアン・エムバペ、リアルタイムで展開するドラマ。サッカーの歴史で最高の試合と評した人も多かった。
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だがカタールは22年大会の開催権を獲得した後、さまざまな批判にさらされた。出稼ぎ外国人労働者の扱いやLGBTQ+(性的少数者)の権利制限の問題、そして人権問題をスポーツで覆い隠そうとしているといったものだ。
W杯を統括するFIFA(国際サッカー連盟)にとって、22年の決勝は名誉挽回のチャンスだった。同時に一つの約束でもあった。4年後にアメリカ各地のスタジアムで同様のスペクタクルを繰り広げれば、世界最大のスポーツ市場でサッカーはついに無視できない存在になる……。
32年ぶりに北米の地でW杯が開催されるなか、FIFAとその会長ジャンニ・インファンティーノは、その約束を多くのファンが望まないものへと変えた。参加チームは32から48に拡大し、大会は大きすぎ、長すぎるものになった。
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