Michael Erman

[ニューヨーク 13日 ロイター] - デンマークの製薬大手ノボノルディスクのマイク・ドゥスター最高経営責任者(CEO)は、肥満症治療薬の差別化需要を投資家が過小評価していると指摘し、経口薬など新たな治療選択肢の登場により、競合の米イーライ・リリーとの間で「勝者総取り」の戦いにはならないとの見方を示した。

ノボは、高い効果を持つGLP―1受容体作動薬による肥満症治療注射薬「ウゴービ」を米国市場にいち早く投入したが、リリーの「ゼプバウンド」に奪われたシェアの奪回を迫られている。アナリストは、この市場が2030年までに年間1000億ドル以上の規模に達すると予測している。

ドゥスター氏は、どのGLP─1薬が自分に最も適しているかを患者が理解し始めたばかりであり、新薬の承認が進むにつれて市場の細分化が一段と進むとの見方を示した。米国では1億人超の成人が肥満に分類される。

同氏は12日のロイターとのインタビューで、「投資家は今、2社によるゼロサムゲームで、敗者と勝者が生まれると考えている」と指摘。

その上で、「GLP―1薬や肥満症・減量薬の将来を予測すると、コカ・コーラ対ペプシのような構図にはならないだろう。コカ・コーラとペプシ、ファンタ、ドクターペッパー、レッドブルが共存する市場になる。人々は喉が渇いており、選択できる」と述べた。

ノボの株価は2024年に最高値を付けて以降、大幅に下落している。一方、リリーの株価は上昇が続き、時価総額は1兆ドルを超えている。

投資家が注目しているのは、ノボの新たなウゴービ経口薬と開発中の薬剤群だ。

ドゥスター氏によると、ウゴービ経口薬は現在、経口GLP―1薬市場で90%のシェアを握っている。リリーの経口薬「ファウンダヨ」よりも優れた減量効果を示すデータがあることが一因という。

同氏はまた、開発中の次世代肥満症治療薬「カグリセマ」について、臨床試験で体重減少率がリリーのゼプバウンドを下回り、投資家の失望を誘ったものの、既存の治療薬に対する強力な追加選択肢になると述べた。同社は2027年の発売を目指している。

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