ニューヨークのセントラル・パークで観光名物として知られる馬車。その馬が暴走し、18歳の男性観光客が死亡する痛ましい事故が発生した。ABCニュースなどが報じた。

【動画】突然馬が暴れ出し、馬車から投げ出された観光客が頭を強く打ち死亡…惨状を捉えた動画

現地警察などによると、事故が発生したのは2026年6月17日午後。家族で馬車に乗車していた18歳のインド人観光客が、馬が突然暴走した際に馬車から投げ出され、頭部を強く打って搬送先の病院で死亡した。他の家族は軽傷だったという。

御者を代表する全米運輸労働組合は、御者は「馬車に乗っている乗客の写真を撮るために、馬を制御できる距離にいた」にもかかわらず、馬が「何らかの理由で」走り出したと説明した。

全米運輸労働組合は、運転手が安全手順に反して馬から離れていたことを問題視し、調査が終了するまで運転手を職務停止処分とした。また、事故を起こした馬は引退させる方針が示されている。

この事故を受け、ニューヨーク市では長年続く馬車営業をめぐる議論が再燃している。ニューヨーク・ポストなどによると、ジュリー・メニン市議会議長は事故を受け、「動物福祉と公共の安全を両立させ、同時に労働者の生活と経済的繁栄を確保する、より良い未来への道筋を描くべき時が来たことを示している」と指摘した。カミラ・ハンクス市議も、「何かを変えなければならない。この悲劇は市議会が対応すべき警鐘だ。馬車業界を正直かつ冷静に見つめ直す必要がある」と述べている。

一方、ジェームズ・ジェナロ市議(民主党)は「想像を絶する悲劇」は「人為的ミス」によるものであり、動物虐待とは何の関係もないと主張した。

馬車利用者の権利擁護活動を行う運輸労働組合第100支部の管理担当副会長、アレクサンダー・ケンプはこの事故を受け「この悲劇に、私たちは本当に打ちひしがれ、衝撃を受けている」としたうえで、「このような死亡事故はこれまで一度もなかった」と馬車の安全性を訴えた。

セントラル・パークの馬車は100年以上の歴史を持ち、ニューヨーク観光の象徴として世界中の観光客に親しまれてきた。今回の死亡事故は馬の健康管理や、馬車による交通事故の議論を加速させる可能性が高い。

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