冷却水不足を一気に解消
もう一つの課題が冷却だ。数千個の高性能チップを24時間稼働させ続けるには大規模な冷却システムが必要で、その多くは大量の水を使う。
慢性的な水不足に直面する中国にとって、これはとりわけ深刻な問題だ。中国有数の農業地帯でもある北部と中部でも、水不足が問題になっている。
豪シンクタンクのローウィー研究所によると、急速な工業化・都市化の結果、中国では地下水の80%以上が飲用に適さず、地下水を蓄える帯水層の半数も、工業用や農業用の水源として利用できないほど汚染されている。さらに、湖や貯水池の75%も、人が利用できないレベルまで汚染されている。
中国は将来を見据え、世界初の試みにも取り組んでいる。データセンターを海中に設置するのだ。
海洋テクノロジー企業の北京ハイランダー・デジタル・テクノロジーが開発した世界初の商用海中データセンターは、2023年に海南省沖で運用を開始した。サーバーは耐圧コンテナ内に密閉されて海中に設置され、海水で自然に冷やされるため、冷却に必要なエネルギーは陸上施設より抑えられる。
5月には上海・臨港沖で、洋上風力発電を直接利用する世界初の海中データセンターが稼働した。
開発側によると、この施設は洋上風力を活用することで、従来の陸上型データセンターより消費電力を22.8%削減できる。さらに海水で自然冷却するため、通常のデータセンターでは全体の40~50%を占める冷却用の電力が、全体の10%に抑えられるという。
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