利上げを後押しした日経平均大幅高に、リスクあり

こうした経済情勢で政策金利を1.0%に利上げしたのは、政策ミスの可能性が高いと筆者は考えている。日銀の執行部は、「実質金利が低い」「大幅な円安(が世間で評判が良くない)」という理由で、利上げに踏み切ったのが実情ではないか。

2025年末から半年の間で0.5%の利上げを行ったことになるが、経済成長が停滞する中での利上げは、日本経済の成長にブレーキをかける可能性が高いと筆者は予想している。

株式市場では日経平均株価が一時7万円台の大台まで駆け上がり、年末時点の多くの株式ストラテジストの予想を上回る大幅高となっていることも、日銀による利上げ継続を後押ししたとみられる。

ただし、日経平均株価上昇の主たる要因は、世界的なAI半導体需要の拡大だ。日本株市場でも、一部銘柄に偏った株高となっている側面が大きい。高市政権の経済政策への期待は、2025年時点でほぼ材料として織り込まれていた。現在、日本経済への期待を背景に、海外投資家が日本株への投資を積み増しているとは言いがたい。

米ビッグテックなどの株高が、日本株市場において半導体関連銘柄の株高をもたらしている構図は明確である。

筆者自身は生成AI技術の起点である米国経済について楽観的だが、米国のナスダック指数は、生成AIの恩恵を受ける企業の利益増大のかなりの部分を既に織り込んで上昇しており、危うい状況にあるとみている。

米株市場がダウントレンドに転じる可能性は低いが、最近の楽観的なムードの広がりをみると、ビッグテックや半導体企業について何らかのネガティブなニュースが出てくれば、10%以上の株安はいつ起きても不思議ではない。

株安が起きれば、日銀の引き締め効果が増幅する
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