バンス(右)とルビオは「トランプ後継」を争う関係
バンス(右)とルビオは「トランプ後継」を争う関係 ALEXANDER DRAGO-REUTERS

ホルムズ海峡再開の見込みは?

──ホルムズ海峡再開の見込みとその時期はどうなるか。

覚書を見る限り、最初の30日間の間にアメリカ、イランが海峡を開放し、イラン自身がまいた機雷を掃海・除去するという内容も含まれている。それに合わせてアメリカがイランに対する海上封鎖を解除するということなので、30日たてばホルムズ海峡は2月28日以前の状態に戻ると言える。ただし、開放するのは60日間だけで、その先はイランとオマーン、周辺諸国にとって受け入れ可能な管理体制に移行することになっている。サービス料という名目でイランが通航料を徴収する可能性は排除できない。

──今回、J・D・バンス米副大統領が外交の表舞台に出ることが多い。

バンス副大統領は政権の中では珍しく、もともとイラン攻撃に反対だった。トランプ大統領とすれば、それが分かっているからこそ、イランとの停戦の合意交渉の代表をさせ、イランに対して早くやめたいというメッセージを出した。バンス氏には28年の大統領選に出馬したいという思いがある。今、バンスなのか(マルコ・)ルビオ国務長官なのかと言われているが、このイランとの停戦合意をまとめれば、28年の大統領選に大統領候補として出る可能性は高まる。それもあって、トランプ氏はバンス氏にこの役割を与えたと思う。

──一方で失敗したときに責任を押し付ける手法かもしれない。

まさにこれから60日間の交渉が始まるが、そこでやはりイランは核放棄する気がなかった、海峡も開放する気がなかったということになれば、大きな失点になる。それをバンス氏の責任にする。そういうことも想定した動きだと思う。

※この記事は前編です。後編は6月26日にアップロードされます。


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【動画】トランプ政権に精通する明海大学の小谷哲男教授との対談(フルバージョン)
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