5月22日、中国・山西省の留神峪(リウシェンユィ)炭鉱で少なくとも82人が死亡するガス爆発が発生。5月31日には雲南省の鉱山が崩落し、5人が死亡した。
【動画】爆風で人が次々と吹き飛ばされて…留神峪炭鉱の事故当時の映像
山西省の事故直後、中国ではネット上に怒りの声が広がった。国民が炭鉱事故に敏感なのは、炭鉱業が「政府主導の安全改革の成功例」として語られてきたからだ。
中国国務院は2005年、安全規制の強化や違法採掘の取り締まりを柱とする大規模改革を導入。公式統計で一時は年間7000人を超えた炭鉱事故死亡者が、10年代後半には数百人規模に下がった。
だがその成功は必ずしも額面どおりではない。多くの鉱山には、課税や生産規制を逃れるため産出量を記録しない、いわゆる「闇採掘区域」が存在する。留神峪炭鉱でも、爆発時に坑内にいた鉱員247人のうち合法的に雇われていたのは124人だけだった。
それでも政府が強硬な取り締まりに踏み切れない理由は明白だ。石炭は中国の電力供給の半分以上を支え、生産量は過去最高水準に達している。
安全規制を厳格に執行すれば、生産量は確実に落ち込む。世界的なエネルギー不安が続くなか、それはできないというのが本音だろう。
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