いつもとは違う疲れを感じたり、頭がぼんやりしたり、足元がふらついたりするのは、加齢に伴う現象とは限らない。「赤いビタミン」とも呼ばれるビタミンB12が影響している可能性がある──。そんな画期的な研究が相次いで発表されている。
これまでビタミンB12は、赤血球の生成や神経機能に関係するビタミンとして知られてきた。
ところがコーネル大学とアラバマ大学バーミンガム校の研究者が今年発表した研究によると、ビタミンB12の不足は、骨格筋細胞にエネルギーを供給するミトコンドリアに直接的にダメージを与える可能性があるという。
昨年にはカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームが、ビタミンB12の血中濃度が従来の基準では正常の範囲内とされる高齢者でも、神経機能にわずかな低下が見られると報告した。
こうしたことから、ビタミンB12は不足すると貧血や神経障害を引き起こすだけでなく、細胞のエネルギー産生や筋肉の維持、そして脳の老化にも重要な影響を与えるようだという見方が専門家の間で広がっている。
「ビタミンB12欠乏症の症状は、加齢に伴い当然起こると考えられている現象と似ているため、ただの老化現象と見なされ、見落とされやすい」と、臨床栄養学者のエイミー・ホーナマンは語る。
「疲労やブレインフォグ、記憶力の低下、脱力感、鬱症状、集中力の低下、手足の痺れやチクチクした感覚などは、きちんと調べられることなく軽視されがちだ」
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