ともあれトランプには排外的で保護主義的・孤立主義的な道しかない。そして自分に服従しない者は容赦しない。アメリカ政治の分断は進み、もっと麻痺していく。絆はどんどん薄れていく。

客観的な事実は偽情報の洪水に溺れ、公的機関や民主主義への信頼は溶け落ちる。それでもトランプはこうしてこそ「アメリカを再び偉大に」できると叫び続けるだろう。

あの日、トランプ勝利の一報を聞きながらハノイのホテル・メトロポールで飲んだワインは、少し軽めだが優しく、まろやかだった。

あれは70年前の夢破れたアメリカ人にささげるエレジーだったのか、それとも今の私たちは諦めずに戦い続け、いつの日か本当に「アメリカを再び偉大に」してみせるという苦い決意の味だったのだろうか。

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