プーチン大統領と語り合うドナルド・トランプ
ロシアのプーチン大統領と語り合うトランプ(18年) KEVIN LAMARQUEーREUTERS

1945年以降の米外交の軸となってきた同盟関係や国連以下の国際機関、TPP(環太平洋経済連携協定)や気候変動対策のパリ協定も、トランプの目にはただ弱小国(つまりアメリカ以外の国)がアメリカを食い物にする手段と映る。

だから、ホワイトハウスに舞い戻れば再びパリ協定から離脱することだろう。脱退まではしなくても、WHO(世界保健機関)や国連の権限や影響力を弱めようとするだろう。

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NAFTA(北米自由貿易協定)に代わるUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)は2026年に再交渉の時期を迎えるが、トランプはこれを見直すか弱体化させると公言している。そもそもUSMCAは1期目のトランプ政権が、力ずくで押し付けた協定なのだが。

第2次大戦後のヨーロッパに安定をもたらした要の存在として「史上最高に強力で成功した同盟」と評されるNATO(北大西洋条約機構)も無事ではいられない。加盟諸国を関税が襲うし、国防支出を増やさなければアメリカはおまえたちを守ってやらないという脅迫が来る。

1期目にも言っていたことだが、トランプはNATO加盟国に対する集団防衛の義務を果たす義理はないと思っている。NATOの一員でも国防予算をGDPの5%まで増やさないような国に対しては「ロシアの好きなように」させてやるとも述べた。

こうなるとトランプのロシアとの関係は反逆罪に相当するのではないかと、筆者を含めた諜報・外交のプロは考えている。

ただでさえ険悪な米中関係はさらに悪化
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