北朝鮮の「極超音速兵器」がゲームを変える...中距離弾道ミサイルにHGVを搭載したのは世界で初めて
A New Missile Era
中国とロシアは既にHGVミサイルを配備しているが、準中距離や巡航ミサイル、ICBMだけで、中距離弾道ミサイルにHGVを搭載したのは北朝鮮が世界で初めてだ。
HGVは、大気圏外での水平方向の制御など高い操作性を誇る。しかも滑空の最終段階でもマッハ10、より長距離ならマッハ20で飛ぶことも可能なため、探知や迎撃は困難を極める。
火星16Bのような極超音速ミサイルは、地域の安全保障環境を一変させるゲームチェンジャーになり得る。
太平洋の非常に広い範囲を射程に収め、極超音速で低い高度を飛ぶため迎撃はほぼ不可能だが、火星16Bの脅威はそれだけではない。北朝鮮がこれを手に入れたことで、この地域における軍拡競争が一気に過熱しかねないのだ。
アメリカは19年に中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱した。以後、米軍が東アジアで準中距離・中距離の地対地弾道および巡航ミサイルの配備を進めるのは必然的な流れとみられてきた。
というのも、INF条約は旧ソ連とアメリカの2国間で取り交わされたため、この条約に縛られない中国と北朝鮮はミサイルの開発・配備を着々と進めてきた。それを見かねて、アメリカは離脱を決めたというのが大方の見方だ。そうであれば、米軍が中朝に対抗し得るミサイル戦力の配備に取り組んでも驚くには当たらない。
同様に、北朝鮮がHGV搭載の中距離ミサイルを手に入れたとなれば、アメリカは太平洋上にそれに対抗し得る防衛網を築くことに、なお一層注力するだろう。そうなれば中国も黙ってはいない。中国には既に必要な技術がある。これまではアメリカとの軍拡競争に火が付くことを警戒して中距離弾道ミサイルへのHGV搭載を見合わせていたかもしれないが、その気になればすぐにでも搭載できる。
北朝鮮の火星16B導入はそれ自体、重要な進展であり、グアム島を拠点とするアメリカのミサイル防衛増強計画に再検討を迫りかねない。だがそれよりもはるかに深刻な脅威がある。それは、この新型ミサイルが地域の安全保障環境に及ぼす広範な影響だ。
HGVミサイルは対艦攻撃にも威力を発揮する。制海権の獲得を目指す中国に対し、米軍が海軍力の優位性を保つには、このミサイルは不可欠の兵器となりそうだ。
東アジアでミサイル戦力増強の動きが活発化したきっかけはアメリカのINF条約離脱だったにせよ、火星16Bの登場で攻撃・防衛能力の新たな目標レベルが設定されたことは確かだ。その結果として2つの軍事大国である米中のミサイル軍拡競争が激化すれば、この地域は一気に不穏な空気に包まれかねない。
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