最新記事
アメリカ政治

トランプら共和党の大統領選候補がメキシコ麻薬組織への軍事攻撃提案 米国への報復招く可能性も

2023年9月26日(火)12時05分
ロイター

実際のところ、かなりの量のフェンタニルは合法的な国境越えで米国人によって密輸されており、密輸業者に対する殺傷力の行使は政治的に受け入れ難く、ほぼ間違いなく違法だ。

米軍の報道官は「仮定の話」にコメントできないと述べた。

世論調査では52%がメキシコ派兵を支持

トランプ氏は大統領任期の最終年にメキシコへの軍事攻撃を提案。トランプ政権で2代目の国防長官を務めたマーク・エスパー氏の回顧録によると、トランプ氏は20年に少なくとも2回、「麻薬製造所を破壊するためにメキシコにミサイルを撃ち込む」ことができるか尋ねたという。

エスパー氏は、それは違法で戦争行為だと答えたと記している。

しかし、共和党のストラテジストによれば、フェンタニルの蔓延が深刻化する中、党の指名獲得を争う候補者から軍事行動を求める声が強まった。

ヘイリー氏は今月、ロイターとのインタビューで「われわれは待つつもりはない。これ以上の米国民を死なせるわけにはいかない」と述べた。

最近のロイター/イプソス世論調査では、回答者の52%が「麻薬カルテルと戦うためにメキシコに米軍兵士を派遣すること」を支持し、26%が反対。共和党員は64%対28%の大差で支持していた。

それでも、ほとんどの共和党員を含む米国民は、メキシコ政府が承認しなければこのような行動に反対すると答えている。

複数のストラテジストもロイターに対し、共和党候補が大統領に就任しても一方的な軍事行動を取る可能性は低いとの見解を示している。

元メキシコ外務次官のセルジオ・アルコセル氏は、このような行動は「メキシコにとって受け入れがたい」と述べ、組織犯罪や移民に関する情報共有を妨げ、経済関係を損なうことになると述べた。

(取材協力:Dave Graham in Mexico City)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

資産運用
「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒れる今こそ投資家が目を向ける「世界通貨」とは
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

西岸巡るイスラエルの決定を非難、トルコなど各国外相

ビジネス

英スタンチャート、25年税引き前利益が16%増 予

ビジネス

欧州新車販売台数、1月は前年比マイナスに ガソリン

ビジネス

住友生命、営業職員26年度に5%以上賃上げ 4年連
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 5
    ペットとの「別れの時」をどう見極めるべきか...獣医…
  • 6
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 7
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中