最新記事
ウクライナ情勢

ロシア軍の戦車に徒歩で忍び寄り、爆破して離脱するウクライナ特殊部隊がまるで忍者!

Video shows Russian tank engulfed in fiery explosion after "SSO" strike

2023年4月27日(木)14時14分
ブレンダン・コール

2022年アーミーゲームの戦車バイアスロンに出場したT-72戦車(モスクワ郊外) Maxim Shemetov-REUTERS

<ロシアが得々とウクライナに投入した最新鋭戦車T-72を、すかさず破壊してその哀れな姿をウクライナ軍がネットに投稿>

ウクライナ軍は、東部ドネツク地方でロシア軍の戦車を破壊したとする動画をインターネット上に投稿した。

ウクライナ軍参謀本部はフェイスブックのページで、ドネツク地方で特殊作戦部隊(SSO)が展開している作戦を紹介する1本の動画を投稿した。

この投稿によれば、敵の武器を破壊せよという命令を受けている特殊作戦部隊は、地雷や爆発物などの障害物を避けてロシア軍の戦車に到達。赤外線カメラで撮影された動画では、彼らが一列になって戦車に近づき、離れると同時に大爆発が起こる様子が見てとれる。

【動画】大炎上、ロシア戦車に忍び寄って破壊したウクライナ軍特殊部隊

ロシア軍のT-72戦車と歩兵戦闘車BMP-1が「敵の目の前で爆発する様子」だ、とコメントにはある。BMP-1は旧ソ連製の水陸両用装甲歩兵戦闘車だ。撮影した日付は入っておらず、本誌は動画またはコメント(翻訳)を独自に確かめられてはいない。

ロシア国防省にはメールでコメントを求めたが、返答はなかった。

鳴物入りで登場したT-14

この動画が公表される前、ロシアのメディアはウクライナとの戦いに最新鋭戦車「T-14アルマータ」が投入されたと大々的に報じていた。

ロシアの国営通信社RIAは、これらの「画期的な」戦車がウクライナに到着したと報道。だがT-14は現在のところ前線には配備されておらず、離れたところからウクライナ陣地への砲撃を行っている。

T-14は開発に10年以上が費やされたとみられているが、これまで何度も遅延や製造上のトラブルに見舞われてきた。T-14の投入はロシア軍の士気を高めることにはつながるだろうが、英国防当局者らは、このような最新装備を前線に配備するのはリスクが高いと指摘している。

ウクライナは今後、アメリカから主力戦車「M1エイブラムス」の供与を受ける予定だ。ジョー・バイデン米大統領が1月に発表した、ウクライナへの軍事支援強化策の一環として提供するものだが、ロイド・オースティン米国防長官は4月21日、支援を「加速」させるために今後「数週間で」エイブラムスの訓練を開始すると述べた。

エイブラムスは重さ73トン超。最高時速は約67キロメートルで、圧倒的な火力と機動力を誇る。イギリスが供与した「チャレンジャー2」やヨーロッパで一番人気のあるドイツ製「レオポルト2」と並び称される戦車だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

12月FOMCでの利下げ見送り観測高まる、モルガン

ワールド

トランプ氏、チェイニー元副大統領の追悼式に招待され

ビジネス

クックFRB理事、資産価格急落リスクを指摘 連鎖悪

ビジネス

米クリーブランド連銀総裁、インフレ高止まりに注視 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中