最新記事

トラベル

5日間のタイ旅行で感じた今会社員が海外旅行に行くハードル パンデミック下でも行けなくないけど

2022年4月23日(土)11時00分
橋賀秀紀(トラベルジャーナリスト) *東洋経済オンラインからの転載

保険の英文証明書はクレジットカード付帯の保険でカバーできるが、英文証明書を発行するためにはクレジットカード会社に電話して、郵送してもらう必要がある。カード会社にもよるが到着まで1~2週間かかる。

タイランドパスも申請してから最大7日間で承認されることとなっているが、ツイッターには「10日間たってもまだ承認されない」といった書き込みも見られた。さらに、ワクチン接種証明書などをいちいちPNGなどの画像に変換してからアップロードしなければならないなど、手間がかかることを覚悟しなければならない。

日本人の乗客はかなり少ない

海外旅行に行く前の大きな課題は、事前にPCR検査か抗原検査を受けることだ。

幸いタイは4月1日から入国前のPCR検査を必要としなくなった。だが、もし陽性だと気づかずに入国し、そこで陽性になったら旅行どころではなく、即10日間隔離となる。

そのため、自主的な検査を受けておくことを強くおすすめする。

検査機関で、抗原検査を昼休み中に受け、翌日にはメールで陰性の結果をもらった。もしここで陽性になったらもちろん海外旅行はとりやめなければならない。そのため、当面は航空券、ホテルともにキャンセルが無料かもしくはキャンセル料が少ない航空券にしておくことも、自衛手段として求められそうだ。

行きの成田発バンコク行きのJL707便のチェックインは、スマホのタイランドパスの画面を見せた以外は通常と変わりない。チェックインからラウンジまで12分だった。

JALのラウンジは、ビジネスクラス用のサクララウンジが閉鎖されており、全員ファーストクラスラウンジに案内される。西洋人を中心に混み合い、日本人が少なく、外国の空港に来た印象すらある。

機内は、ファーストクラス(サービスはビジネスクラス)が8席満席、ビジネスクラスは約3割、プレミアムエコノミーはほぼ乗客がなく、エコノミークラスは8割以上だった。日系航空会社のフライトで日本人の乗客が2割に満たないように見えたのは初めてのことである。

機内サービスは、駐機中のウェルカムドリンクがないこととシャンパンが1種類(通常は2種類)のみだったこと以外は、かつてと変わりなかった。

1時間29分遅れの出発となったため、バンコク到着は0時を回っていた。乗り継ぎ客が先に呼び出されたほかは、いつもの降機と変わらない。シルバーメタリックに統一されたスワンナプーム国際空港の長い通路を歩いているとき、海外にようやく来られたことを実感した。

タイに入国した人は原則的に空港→送迎車→車内でPCR検査→ホテル(ホテル内でのPCR検査の場合もある)という流れとなる。

降機後、椅子がびっしりと並べられた場所で、タイランドパスが有効かスマホのチェックを受け、入国審査に向かう。ここまでの流れはスムーズそのものだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:司法の掌握目論むトランプ氏、側近が描く人事と

ビジネス

アングル:企業投資はドイツからフランスへ、マクロン

ワールド

原油先物、週間で2%超安 堅調な米経済指標受け

ワールド

米大統領選でトランプ氏支持、ブラックストーンCEO
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目の前だ

  • 2

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」...ウクライナのドローンが突っ込む瞬間とみられる劇的映像

  • 3

    批判浴びる「女子バスケ界の新星」を激励...ケイトリン・クラークを自身と重ねるレブロン「自分もその道を歩いた」

  • 4

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決す…

  • 5

    この夏流行?新型コロナウイルスの変異ウイルス「FLi…

  • 6

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 7

    「天国にいちばん近い島」の暗黒史──なぜニューカレ…

  • 8

    テストステロン値が低いと早死にするリスクが高まる─…

  • 9

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 10

    日本を苦しめる「デジタル赤字」...問題解決のために…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 4

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 5

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 6

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 7

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決す…

  • 8

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 9

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目…

  • 10

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」.…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中