最新記事

日本社会

日本の外国人労働者、初の100万人超え 技能実習・留学生が増加

2017年1月27日(金)16時16分

1月27日、厚生労働省が発表した外国人雇用の届出状況によると、2016年10月末時点で日本で働く外国人は108万3769人となり、初めて100万人を超えた。前年同期比19.4%増加し、4年連続で過去最高を更新した。写真は千葉市で2015年10月撮影(2017年 ロイター/Thomas Peter)

  厚生労働省が27日発表した外国人雇用の届出状況によると、2016年10月末時点で日本で働く外国人は108万3769人となり、初めて100万人を超えた。前年同期比19.4%増加し、4年連続で過去最高を更新した。

 技能実習生が同25.4%と大幅に増え、21万1108人だった。留学生は同25.0%増の20万9657人。専門的・技術的分野のいわゆる高度人材も20%超の増加となった。

 国別では、中国が最も多く34万4658人(全体の31.8%)、次いでベトナム17万2018人(同15.9%)、フィリピン12万7518人(同11.8%)だった。前年比伸び率が最も高かったのはベトナム(56.4%増)、次いでネパール(35.1%増)。

 この数値は、昨年10月末時点で事業主から届け出のあった数を集計した。届け出は2007年から事業主に対し義務化されている。

 厚生労働省では、外国人労働者の増加要因として「留学生の就職支援の強化など、政府が進めている高度外国人材の受け入れが着実に増えていることに加え、雇用情勢の改善が着実に進んでいる」としている。

 日本政府は「移民政策はとらない」との姿勢を保っており、安倍晋三首相も移民の受け入れより、女性や高齢者の活用が先としている。

 だが、自民党は昨年、特命委員会を作って外国人労働者の受け入れについて議論、介護・農業・旅館などの分野で受け入れを進めていくべきと提言した。

 日本では2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、とりわけ建設現場で労働者不足が深刻化している。建設業では参入する若年層が急速に減少、高齢化も進んでいる。ある大手ゼネコン幹部は、ロイターの取材に「のどから手が出るほど(労働力が)ほしい」と話した。

 移民政策研究所の坂中英徳所長は「外国人労働者といっているが、アルバイトをしている留学生や、本来、技能を学ぶために来ている研修生である技能実習生の数字が含まれているのはおかしい。日本が移民に扉を閉ざしていることから目をそらすため、数字を大きく見せようとしているのかもしれないが、労働力不足に対処し、正面から移民の受け入れを進めることがなにより重要」と話している。

 (宮崎亜巳 編集:田巻一彦)

[東京 27日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

アングル:「AIよ、うちの商品に注目して」、変わる

ワールド

エアバス、A320系6000機のソフト改修指示 A

ビジネス

ANA、国内線65便欠航で約9400人に影響 エア

ワールド

アングル:平等支えるノルウェー式富裕税、富豪流出で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場の全貌を米企業が「宇宙から」明らかに
  • 4
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 5
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 6
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 7
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 8
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 9
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 10
    香港大規模火災で市民の不満噴出、中国の政治統制強…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中