最新記事

アプリ

サステナブルな日常へ、給水アプリmymizuで意識が変わる

2022年7月1日(金)11時30分
※TOKYO UPDATESより転載
日本初の無料給水アプリ、mymizu

日本初の無料給水アプリ、mymizu。シンプルで使いやすい。

<飲み水の提供に対応する店舗や施設を世界で20万カ所以上紹介し、ペットボトル削減に役立つ給水アプリ「mymizu」。共同創設者のひとり、マクティア・マリコ氏にプロジェクトの立ち上げや展望について聞いた>

世界20万カ所の給水スポットを紹介

mymizu(マイミズ)」は、2019年にスタートした無料の給水アプリだ。飲み水を無料で提供する施設や店舗がマップ上に示されており、マイボトルを持参すれば飲み水を得ることができる。ショップにとっては、飲み水を提供するmymizuの給水パートナーになるとペットボトル削減に貢献できるほか、来訪客の増加が見込まれるという利点もある。

現在、mymizuの給水スポットは日本に11,000カ所以上、世界には200,000カ所以上ある。またmymizuアプリに記録されたペットボトル削減数は約505,000本(2022年5月24日時点)で、この1年で5倍に増加した。東京だけでも約3,150カ所のmymizu給水スポットがあり、プロジェクトに賛同し参加する店や施設は増え続けている。

tokyoeye220701_2.jpg

カフェやスポーツ用品店などさまざまな業種の店舗がmymizu給水パートナーに登録している。

無料の給水スポットの場所がすぐにわかり、ペットボトル削減に役立つmymizuアプリは、どのようにして誕生したのか? 共同創設者のマクティア氏は次のように語る。

「2018年に沖縄を訪れた時のことです。大量のペットボトルごみが海岸を覆っている光景を見てショックを受けました。日本は安心して水道水を飲めるはずなのに、と。もう避けては通れない問題だと強く感じ、仲間と無料給水アプリを立ち上げることにしたのです」

tokyoeye220701_3.jpg

マクティア・マリコ氏はロンドン大学を卒業後、中日新聞社ロンドン支局、駐日英国大使館での勤務を経て、2017年に東京でSocial Innovation Japanを共同設立。幼い頃から自然が好きだったと語る。

mymizuに多方面から寄せられたコラボの依頼

mymizuを運営するSocial Innovation Japan(ソーシャル イノベーション ジャパン、以下SIJ)は、日本において社会課題に取り組む人やビジネスを支援することを目的とし、2017年にマクティア氏、ルイス・ロビン・敬氏、大野桂子氏が共同設立した団体だ(2019年より一般社団法人)。SIJは企業や官公庁、ソーシャルチェンジメーカーとともに持続可能な社会について考え、変化を起こしてきた。これらの経験がmymizuプロジェクトにも生かされているとマクティア氏は言う。

「環境問題や気候危機はとても大きな問題で、根本から対策を考えようとすると自分は無力だと感じます。そこでまず私たちはウェブでmymizuのコンセプトを掲げ、多くの人に共通する課題を提示しました。すると多方面からパートナーシップの申し出をいただいたのです」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB追加利下げ、ハードル非常に高い=シュナーベル

ビジネス

英BP、第2四半期は原油安の影響受ける見込み 上流

ビジネス

アングル:変わる消費、百貨店が適応模索 インバウン

ビジネス

世界株式指標、来年半ばまでに約5%上昇へ=シティグ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、「強いドルは終わった」
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 6
    アメリカの保守派はどうして温暖化理論を信じないの…
  • 7
    名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に?…
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パ…
  • 10
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 4
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 5
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 6
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 7
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 10
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中