インド株から中国株へ、「外国人投資家」の急速なシフトが鮮明に...なぜ従来の流れは一変した?
モルガン・スタンレーやフィデリティ・インターナショナルなど資産運用大手は依然としてインド株に強気の姿勢を保っているが、それでも過去数カ月にインド投資比率を引き下げ、中国への投資を増やしている。
フィデリティ・インターナショナルのアソシエート・インベストメントディレクター、ニティン・マスール氏は、これまでに比べてインド市場に対して慎重な姿勢を採り、投資比率を「少し」引き下げたと明かした。
中国の株式市場は割安で、景気に回復の兆しが出ており、意外にもトランプ米大統領が引き起こした貿易戦争の影響を受けにくい「投資資金の避難先」になっている。
<「極限」だったインド株価>
投資家はインド株が急落する前には、相場の水準が極めて割高であるにもかかわらず、こぞって買いを入れていた。しかし企業収益の伸びが鈍り、今年度の経済成長が過去4年間で最も低調と予想されることから、投資家心理は悪化した。
証券会社のデータによると、NSE指数構成企業は昨年10-12月期の利益の伸びが5%となり、3四半期連続で伸びが1桁となった。1桁に転じるまで2年にわたり2桁が続いていた。
米ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントのグローバル・アセット・アロケーション担当チーフ・インベストメント・オフィサー、アンウィティ・バフグナ氏は、インド株式市場は「株価が極限」だったため、業績が少し揺らいだだけで相場が下げに転じたと振り返った。
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