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安心を売る新SNSスナップチャットの実力

2013年12月12日(木)15時39分
ケビン・メイニー

 今は、その酔いがさめつつある。8月にピュー・リサーチセンターが行った調査では、10代の若者の26%がオンラインで個人情報を扱う携帯アプリを削除したと答えた。別の調査では、10代の43%がオンラインのプライバシーについて「とても心配している」と回答している。

 この流れはフェイスブックにとっては逆風だ。10月末に発表した第3四半期決算で、同社は「若年層の1日当たり利用者数が減った」と認めた。

 一方、創業わずか2年のスナップチャットでは2600万人の利用者が1日3億5000万枚の写真を送っている。1年前の1日1000万枚と比べて激増だ。世界でもスナップチャットのようなアプリを求める消費者の声が強まっている。

 だからといって、フェイスブックが終わったわけではない。その利用者は世界で12億人、デジタルライフの一部になっている。フェイスブックはいわば人々が集まる町の中心広場で、スナップチャットは秘密のツリーハウスのようなものだ。

 それでも時代の精神はシフトしているようだ。今やプライバシーの対極を象徴するブランドとなったフェイスブックの申し出を蹴って、独自の道を行くスナップチャットが新ネット時代の寵児になるだろう。

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